若い方々は、中近東では常に紛争、戦争が起きており、そこに平和はない、と思っている人は多いでしょう。しかし、私はその反証をします。

1978年、アメリカ大統領であった、ジミー・カーター氏Jimmy Carterは、エジプト大統領アンワル・サダト氏Anwar Sadatと、イスラエルの首相メナヘム・ベギン氏Menachem Beginをアメリカに招待し、ある和平合意を成立させました(全員、当時の肩書き)。エジプトはイスラエル敵視政策を放棄する、イスラエルは、第3次中東戦争以来占領してきたシナイ半島をエジプトに返還する、 というもの。それまでcdは、エジプトはアラブ世界の盟主として、イスラエルを敵視し、対イスラエル戦争で先頭に立ってきました。これにより3人は1978年のノーベル平和賞を受賞しました。このことをキャンプデービッド合意Camp David Accordsと言います。それ以来、エジプトはイスラエルと戦火を交えておりません。つまり、中近東の国家の指導者が平和を望めば、それは可能なのです。写真はその時の署名セレモニーです。左から、サダト、カーター、ベニン。

この合意により、サダトはアラブの盟主ではなくなり、裏切り者となりました。このため1981年にエジプト軍のパレード中に兵士により暗殺されました。彼は暗殺を予期していたと言われています。私はサダトの選択は極めて正しいと思います。当時、パレスチナにはPLOという組織があり、アラファトというテロリストがイスラエルなどに世界中でテロを仕掛けていました。パレスチナ人の価値観によれば、宿敵イスラエルと和平を結ぶというのは裏切りでした。しかし、当時もエジプトは極めて貧しい国家であり、戦争の度に国民は疲弊していました。サダトの選択は当然で賢明でした。つまり、アラブ世界の価値観では、戦争こそがすべて、という事ではないのです。

今中近東のアラブ世界に民主主義国家は存在しません。すべて専制主義国家です。ですが、国家リーダーの決意だけで、不戦あるいは和平条約を国家間で締結することは容易です。すべては彼らリーダーの決意だけなのです。イランの指導者が誰なのか私は良くは知りませんが、おそらくMojtaba Khameneiなのでしょう。彼は今、平和国家への転換に向けて舵を切るべきです。