本日はこのブログで滅多に扱わないゴルフの話題です。ゴルフ好きの人で私が尊敬に値すると思う例は極端に少ないです。ドン・トランプを大統領として許容する人は共和党支持者の中にもそれなりに多そうです。ですが、許容することと尊敬することとの間には、宇宙の直径くらいの距離があります。

先日アメリカのツアーで西郷真央選手がアルバトロスを達成したというニュースがありました。これはいずれかのホールで規定打数マイナス3のことを言います。(-1がbirdie、-2がeagle、-3がalbatross)ただし、この用語 albatross はBEです。アメリカではこれを double eagle と言います。勿論、albatross も通じます。

この時彼女はトーナメント・リーダーではありませんでしたが、トップの選手の気持ちは簡単に想像できますよね---遠くでギャラリーが沸いていて、その歓声が聞こえます。そして、ヒタヒタというよりは、ガンガンと自分のスコアーに近づいて来る奴がいる・・・おそらく胃が痛くなったはず。もしかすると、既に自分を追い越しているのかも知れない・・・このような精神状態になるとなかなか実力を発揮できません。こんなプレッシャーで自滅する人も少なくないでしょう。プロゴルファーの定義で、私が一番好きなのは「ゴルフを楽しむことのできない唯一の職業」というもの。おまけもあって、「常に胃痛と闘うよう運命付けられている人々」というものもあります。

ゴルフコースには標準打数というのがあって、18ホールで72打になるように設計されています。(例外も少しあります。)これを土台から揺さぶったプレーヤーがいて、名前を Tiger Woods と言います。彼は次々とコース・レコードを塗り替えて行きました。彼の登場で、72打を掲げることの妥当性が強く疑問視されました。PGAツアーを開催する度に「このコースでは、もっとパーを少なくすべきではないのか」という意見が出てきました。そのため大方のコースがとった対応はコースの距離を長くするというもの。つまり18 holes/par 72はそのままで、距離を、普通の7000 yards 前後から、1割位伸ばしました。やれやれ・・・ 現代のタイガーには往事の力量はないと私は思いますが、やがて次のタイガー2世が登場して、著名なコースの距離を更に伸すことになるはず。ベーブ・ルース:大谷翔平のようにそれには1世紀かかるかも知れません・・・

ドン・トランプは17コースのメンバーシップを持っているそうです。数えるentityにより多少の増減があります。Mar-a-Lagoは彼の所有ですので、そのひとつです。しかし、ゴルフコースはクラブ制度ですので、会員同士がこの人物は好ましくない、と判断すれば、メンバーシップを取り消すあるいは、持たないようさせることができます。トランプは刑法の法廷で複数のレイプ(felony)で有罪になり、たまたま刑がまだ執行されていないだけですが、こんな人物をクラブに入れることは普通の常識ではあり得ませんけどね。トランプが所有するゴルフコースの会員から、トランプを追放する決議がなされたら彼はどうするのでしょうか。

とは言え、所有までは妨げられないでしょう。メンバーが離脱しないか心配ですが、17クラブとはちょっとした驚きですね。トランプを追放する、勇気あるクラブはあるかをChatGTPに尋ねると、ない、との返事です。しかし、2つの団体がそれに近いことを決定しました。PGA2022の予定であったBedminsterというコースはトランプの所有です。彼のセカンドハウスと言われています。PGAはこの予定を変更して別のコースで試合を行いました。またUKのセントアンドリュースを開催する団体(R&A)はトランプがスコットランドで所有するコースは対象外と決定しております。

さて、BEとはいえ、英語のalbatrossは鳥の名前です。アホウドリと呼ばれます。日本語の名前の由来は、人が近づいても逃げないから、というのですが、果たしてそれは十分正しいのでしょうか。かなり大型の鳥です。翼長3m前後のようです。語源で、etymonlineを読むと字面ほどには単純ではない、おそらくアラビア語が元になっていて、それにラテン語風の音韻変換が行われた、という説を採用しています。興味のある方はチェックを。ついでにM-Wへのリンクも貼っておきます:

albatross
  |  etymonline
albatross  |  M-W

サンフランシスコ湾に浮かぶ、アル・カポネも収容された監獄の島として有名な Alcatraz とは、スペイン語で「ペリカン」という意味だというのです。ここでラテン語の知識 alba がちょっとだけ生きます。ラテン語の album とは「白」の意味です。albino、Alpsにもなったパーツです。

最後に、2つの話題を。-3の打数がdouble eagle/albatrossだとして、-4は何と?ゴルフコースにはpar 5がありますので、このロングホールでhole-in-oneをすると、-4となります。まあ、極端に難しいでしょうけど。それは Condor と言います。勿論、PGAが認めた用語ではありません。用語が存在するだけで、ほぼあり得ません。しかし、Trumpifyされたクラブでは頻発している可能性がありそうです・・・

もうひとつ、albatrossとhole-in-oneではどちらが確率的にあり得るか、ですが、Chattieによると以下のような驚くべき回答です:

Feat Estimated Frequency Ratio
Hole-in-One ~1 in 12,500 (amateurs)
Albatross ~1 in 1,000,000 (amateurs)
Ratio Hole-in-one is ~80× more likely