Mr. Fair Play....19日に伝えられたところによると、BBCのスポーツキャスター Gary Lineker氏が予定よりも早くBBCを退任する、ということです。彼は白人でイングランド人です。若い時から天才的なストライカーとして活躍しました。彼が1992年に引退するときに、FIFAは彼にFair Play Awardなるものを授与しました。彼は生涯一度もイエローカードもレッドカードももらったことがなかったのです。ストライカーとしての功績よりも、そちらの方の功績をFIFAは大事にしたのですね。強烈なメッセージです。南米系のチンピラ風のプレイに子供達が憧れるようなムードが当時ありましたが、それに対するFIFAの回答です。彼の前にその賞ををもらった人はいませんでしたし、その後にもいません。彼は名古屋でその後1,2年現役の選手として、2,3のゲームに出場して、余生を優雅に暮らしてイングランドに戻り、サッカー解説者として活躍していたようです。トヨタにはそれだけのお大尽を許す経済的余裕があったというわけです。記事に映る今の彼の写真では銀髪があまりに見事で、肌が黒く見えますが、元々はブラウンの毛髪だったと記憶しております。

2,3年前にUKが移民に対して厳しい法律を課すようになりました。これはUKだけの現象ではありませんが、EUに入国した移民がフランスなどに留まらずに、海を越えてUKを目指すという行為が毎日のように報道されていました。これに対する締め付け策として厳しい法律が導入されました。これに対してGaryは批判的だったようです。この心情を持つのはまったく彼の自由ですが、それをXで公言すると議論はヒートアップすることになるのは当然でしょうね。その時に1930年代のNazismの例を引き合いに出したのだそう。さすがに、国営放送BBCとしては最大の資金源である政府を怒らせたくはなかったはず。

Gary Linekerがさすがなのは、そんな小さなことでツベコベいうやつらを相手にせずに、ちゃんと自分が正しいと思うことを主張したことだと私は思います。今回は別の件でanti-Semiticだと解釈されたようですがこれがfinal strawだったというわけです。ここでも大したもんだと思います。

今のGaza Stripをめぐる状況は悲惨ですが、それを止めさせるのは難しくありません。パレスチナ人が団結して、ハマースと決別し、イスラエル人人質を解放すれば、イスラエルの攻撃は終わります。ハマースが紳士的な態度で応じていればGazaに平和が来るのです。日本人も第2次世界大戦の時には、東條英機に代表される精神病的陸軍軍人を国家リーダーとして持っていたために、国がボロボロになるまで敗れ、軍事的自殺行動まで行うという病的状態でした。その責めは2個の原子爆弾でした。異常な人々をリーダーにいただく民族にはそれ相応の責任が伴うのです。ただ、イスラエル軍のやり方を私は非難しませんが、非難されるのも当然だと思います。パレスチナ国のGaza Strip以外のエリアがあってそちらは単にWest Bankと呼ばれます。中にイスラエルが入り込んでいますが、とりあえずはパレスチナ国として存在しております。ちゃんと平和に暮らす選択もあるのです。

'I recognise the upset I caused': Lineker to leave BBC sooner than planned after antisemitism row  | BBC