昨日のICBMの話で、割愛した話題などを。
ballisticという言葉は、「弾道の」という意味です。"ball"がありますが、それが語源ではなく、ギリシャ語の「投げる」という言葉から造語されました。単純化すると、弾道はボールを投げる行為と同じく物理学的な軌道を描きます。別名放物線。つまり2次元方程式で表現できます。遠くに核ミサイルを撃ち込もうとする場合には、一番効果的なのは、上空に高く上がる放物線で一番空気抵抗の少ないところを飛び(1)、放物線のピーク(2)で方向を変えてターゲットに向けて降下し、自然落下してゆく(3)、という弾道が(取られるのが基本です。
従ってICBMを迎撃するためには、上方に向けて推進中に迎撃する、ピーク近くで迎撃する、ターゲットに向けて落下し始める時に迎撃する、という3つの選択肢がありますが、まだ推進中のICBMを(1)で捕捉するのは極めてハードルが高いでしょう。(2)だと段々速度が低下してゆきやがて落下し始めたときが加速し始める時です。打ち落とすには条件が有利ですが、最も難しいのが高度です。色々なタイプがありますが、ピークは1000kmから4000km位上空(ロフテッド軌道の場合)になります。ISSの飛行高度が400km位ですので、それよりも遙かに高い高度です。地球の半径が約6000kmですので、如何に高いかを想像できます。
(3)の落下開始後だと、ターゲットに最も近いので、迎撃する側からは距離が近いので相対的にやりやすい、ということになります。ただ、攻撃側はこれを見越して核弾頭を複数にし、飛行中に分離させて、迎撃を難しくする、ということをするのが普通です。これをMIRV型と呼びます(Multiple Independently Targetable Reentry Vehicle)。
NATOの中で完璧な迎撃システムを保有するのは唯一アメリカだと言われています。フランス、UKなどはある程度の制限下での迎撃システムを保有し、それをヨーロッパ側NATO加盟国で共有するという形になっていると言われています。日本に備えられている迎撃システムは基本的にアメリカが供給する最新鋭のもので、おそらくアメリカとNATOとの中間に位置する迎撃力だろうと私は想像します。主に北朝鮮からの攻撃を想定していると言われています。ただし、私の意見では、そんな大金を掛けるよりは、やられたらやり返すというICBMの攻撃力を持つ方が遙かに安い予算で高い効果を得ることができると考えます。例えば、北朝鮮は攻撃力は持っているかも知れませんが、彼らが高度な防衛システムを有していると考えるのは無理があるでしょう。「お前がやったら、俺は確実に絶対に報復するぞ」というメッセージのためには、迎撃システムではなく、攻撃力を持つ必要があります。実際に、それを怠った例があります。ウクライナです。日本の被爆国なんとかという観念論は、国際政治の現実の前では意味を持ちませんね。
ballisticという言葉は、「弾道の」という意味です。"ball"がありますが、それが語源ではなく、ギリシャ語の「投げる」という言葉から造語されました。単純化すると、弾道はボールを投げる行為と同じく物理学的な軌道を描きます。別名放物線。つまり2次元方程式で表現できます。遠くに核ミサイルを撃ち込もうとする場合には、一番効果的なのは、上空に高く上がる放物線で一番空気抵抗の少ないところを飛び(1)、放物線のピーク(2)で方向を変えてターゲットに向けて降下し、自然落下してゆく(3)、という弾道が(取られるのが基本です。
従ってICBMを迎撃するためには、上方に向けて推進中に迎撃する、ピーク近くで迎撃する、ターゲットに向けて落下し始める時に迎撃する、という3つの選択肢がありますが、まだ推進中のICBMを(1)で捕捉するのは極めてハードルが高いでしょう。(2)だと段々速度が低下してゆきやがて落下し始めたときが加速し始める時です。打ち落とすには条件が有利ですが、最も難しいのが高度です。色々なタイプがありますが、ピークは1000kmから4000km位上空(ロフテッド軌道の場合)になります。ISSの飛行高度が400km位ですので、それよりも遙かに高い高度です。地球の半径が約6000kmですので、如何に高いかを想像できます。
(3)の落下開始後だと、ターゲットに最も近いので、迎撃する側からは距離が近いので相対的にやりやすい、ということになります。ただ、攻撃側はこれを見越して核弾頭を複数にし、飛行中に分離させて、迎撃を難しくする、ということをするのが普通です。これをMIRV型と呼びます(Multiple Independently Targetable Reentry Vehicle)。
NATOの中で完璧な迎撃システムを保有するのは唯一アメリカだと言われています。フランス、UKなどはある程度の制限下での迎撃システムを保有し、それをヨーロッパ側NATO加盟国で共有するという形になっていると言われています。日本に備えられている迎撃システムは基本的にアメリカが供給する最新鋭のもので、おそらくアメリカとNATOとの中間に位置する迎撃力だろうと私は想像します。主に北朝鮮からの攻撃を想定していると言われています。ただし、私の意見では、そんな大金を掛けるよりは、やられたらやり返すというICBMの攻撃力を持つ方が遙かに安い予算で高い効果を得ることができると考えます。例えば、北朝鮮は攻撃力は持っているかも知れませんが、彼らが高度な防衛システムを有していると考えるのは無理があるでしょう。「お前がやったら、俺は確実に絶対に報復するぞ」というメッセージのためには、迎撃システムではなく、攻撃力を持つ必要があります。実際に、それを怠った例があります。ウクライナです。日本の被爆国なんとかという観念論は、国際政治の現実の前では意味を持ちませんね。