字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2025年06月

このpostの中身で文章の変な異常が発生していました。同じ段落などが2度登場・・・改訂したものがこれです。また起こるかも知れません・・・

日曜日夕方の日本のニュースショウを見ていて、古市氏というコメンテーターがイラン人について「もっと世俗的だ」という趣旨のコメントをしていました。私も彼に同意しますね。ここで私なりにイランという国を改めてスケッチしてみることに意味がありそうです。確認のため今回はかなりChatGTPなどを活用しましたが、この話を英語の引用でやると相当読みにくくなる恐れがあるので、日本語でなるべくコンパクトにやります。

先ず、古い方の話を2つ。ひとつは、イランという国は中世にはゾロアスター教を信じる人々でした。それがイスラム化されますが、イランの特徴は、完全にイスラム化はされずに、アラビア語を受入れ、たくさんの単語をborrowしましたが、骨格ではイラン言語を残しました。これが周辺の、砂漠の民、つまり何もベースとなる文化を持たなかった人々とイラン人の先祖の大きな違いです。なぜそうなのかは地図を見れば一目瞭然。他は砂漠ですが、イランには大河が2本流れていて農業が太古から可能であったから。そして中世のイスラム世界(9/10th century)で、 Persian Renaissanceと呼ばれる現象が起きます。ペルシャ語の文献、詩、文学が絶頂期を迎えて、イスラム教世界で大きな輝きを放ちました。

もうひとつは、1979年の「イラン革命」です。それまでは、Parlavi王朝の皇帝Shahが統治をする国でしたが、過度のアメリカ化は、貧富の格差を拡大し、アメリカと王族(貴族)を利するだけで、庶民は鬱憤だけをためていました。それをひっくり返したのが、腐敗の象徴としてのテヘランのアメリカ大使館を学生達が占拠し、人質化したことでした。これがイラン革命です。それまでフランスに亡命していた宗教指導者コメイニ(ホメイニ)がテヘランに戻り、イスラム教に基づく統治を始めました。イラン国民は、悪役の皇帝がいなくなってホッとしていたのですが、その後は当初の期待と違う方向でしたが、手遅れ。政府内上層部は全員パージされていました。それ以来、ずっとIsalam-based theocracyです。この事件はアメリカ人に深刻なbacklashをもたらしました。大統領ジミー・カーターは何一つ有効なことはできずに、2期目をかけた大統領選挙に敗れてロン・レーガンが新大統領になりました。これ以来アメリカとイランは犬猿の仲です。ドン・トランプは若かりし頃この大使館占拠事件を見てイラン人に対して怒っていたはず。今回の空爆の伏線でしょうね。

先に行く前に、現代アメリカの話を。今アメリカの世論調査会社を悩ませている事柄があります。それは調査に表向きは協力してくれる人々が、本音を調査で回答しないことなのです。わかりやすく言うと、共和党支持者の一部は、世論調査のアンケートでは共和党を支持する、という回答を選択しないが、投票では共和党に入れる、ということです。このため、いくつかの州では事前の調査よりも、実際の共和党票の方が若干大きい傾向があります。(なお、これをそのままhidden republicanと呼びます。)宗教、発言の自由を求めて作られた国アメリカは民主主義の本家でもあります。それでもhidden republicanが心理的に発生するのです。(イランでも同様だろうと思いましょう。)

似たような事がイランにも当てはまります。先ず、飲酒。イラン人はイスラム教徒であっても、大方は自由に酒を飲みます。ですが、同じ人が、家の外ではイスラム教徒面をしていますので、飲酒はいかん、と言います。ポルノグラフィも同様だと言われています。豚肉は大っぴらには食べないようですが、忌み嫌うということはないと私は理解しております。なお、これらはトルコ人でもまったく同様です。何年か前にヒジャブを被ることを拒否したイラン人女性一名が殺されました。「イラン人は下らないことで人殺しをするなあ」と思った方も多いはず。ですが、これは表向きの話でしょう。裏では、「そこまでやることはないよ」と思っている人が大半でしょう。というか、ヒジャブに関しては大半のイラン人は強制することに反対しているという観測が主流ですが、言論の自由がないので、客観化できません。

イランの人口推計は概ね88/90 millionと言われており、約50%が本来的なイラン人で、残りは色々なエスニック・グループから成りますが、基本的には難民だと考えられています。wiki(下記)によると70%の人が政治と宗教を分離すべし、と考えているそうです。

GDP per headは約$4kで、120thとのことです。厳しい経済制裁が続いていますので、それがなくなれば、相当改善するはず。加えて、確認された石油埋蔵量は巨大だと言われています。現体制は、イランの持つ人的資源、地下資源、観光資源、歴史的資源を十分に活用しているでしょうか。まったくしていないどころか、criminally passiveであると私は思います。宗教指導者がtheocracyを繰り広げているのでそうなっているのでしょう。周辺の国々と摩擦を起こし、必要性の薄い、宗教的あるいは軍事的対立を続けるイラン・・・ いちど、イスラエルとエジプトという犬猿の仲の国が、1979年に相互承認し、平和協定を結びましたが、それ以来両国の間では軍事的対立はありません。アリー・カメネイとその取巻きにちゃんとイランという大国を運営してゆく知識、経験があるのでしょうか。疑問ですね。

Iran  |  wiki

本日の話題は、最近徐々に増えてきている気がする、英語圏での日本人の存在感に関するもの。このブログは色々な意味で「英語を学ぶ」人々のための話題を提供しておりますが、日本人という切り口で見ることは滅多にありません。ユニークな話題かも知れません。

(1)最初は、ちょっと古いですが、「主語」はコンマリ。つまり、近藤麻理恵氏。彼女は、自分のhow-toをverbalizeして、"kondo"という動詞を作っています。彼女がそうしたかどうかは別にして・・・ そしてKonMari Methodなるものを世界各国に広めています。今年の1月のpostです:

The superstar tidying guru who transformed our homes: How Marie Kondo's 'Life-Changing Magic' cast its spell | BBC
https://www.bbc.com/culture/article/20250114-how-marie-kondos-life-changing-magic-cast-its-spell

この中に出てくる言葉 Kissing Your Socks Goodbye は単純な構造ですが、英語ではこれは「惜別のキスで別れる」という意味です。つまり、単に「じゃあ、これで別れよっか」という別れ方ではありません。似た構造で kiss sb (eg. her kids) goodnight という表現もあります。こちらの意味は「お休みのキスをする」です。ついでに kiss one's ass は「おべっかを使う」ですね。

(2) 最近は特に英語圏で日本人の現代作家への関心が高まりつつある印象です。古典的なものや村上春樹のものも含めて。このトレンドは長く継続しそうな印象を私は持っています。
Expand your literary horizons with these brilliant Japanese books in translation.

トップに出てくる、柊(ひいらぎ)サナカ氏という女流小説家はカメラ好きで有名な方です。この作品は20国以上で翻訳されているそうです。ですが、特にどれかを紹介するのが目的ではありません。Macmillanから日本語のものがこれだけ翻訳、出版されているということのために引用する次第です。今となってはどれも書かれてから年数が経っておりますので最新の、というわけではありませんが、現代日本人のcreativityが注目されていることを知る必要があると思います。

CBSのサイトにこんな記事がありました:

How much do you need to earn to feel financially secure? At least six figures, many Americans say. | CBS
https://www.cbsnews.com/news/six-figures-comfortable-financially-bankrate/

経済記事なのであまり深みはありません。あなたはこの中に明らかなtypoがあるのにお気づき?この中にあるearlyという単語はearnの間違いです。最近はこの種の間違いが多い印象。特に増えているとは感じませんが、2010s頃を境に、それ以前はなかったですが、急に目立つようになった印象。おそらくそれは新聞の有料購読者が減り始めた頃だろうと思います。

私にとってより興味のあることは、どのような理由でそのtypoがそのまま素通りして外部に発表されるのか、ということ。できれば発表される前に訂正されるのが筋でしょう。しかし、spell checkerは、綴りそのものの誤りには敏感ですが、正しい綴りでなされる誤用、つまり本来的にそこにあるべきではない単語、語句には「寛容」です。例えば、あなたに会議に出席するよう誘いがあったとして返事を書くとします。“I will defiantly attend the meeting.” スーッと読むと気づきにくいですが、definitely ではなくて、defiantly となっています。ドン・トランプがそのように書くのは当然だと思いますが・・・

さて、この、年収の事柄は、なかなか大変です。大都市の場合、世帯収入で$200kあればupper-middleの暮らしでしょう。まあ、これは単なる私の直感ですけどね。日本円で3000万円。日本から見れば、うらやましい年収ですが、アメリカではある程度豊かな暮らしの入り口の金額に過ぎない・・・アメリカの有名大学院を卒業して、一流企業に就職すれば・・・という、単純な話ではなくなりつつあるようです。であれば、日本で就職する、ということも選択肢に入れる必要がありそうです。

もしあなたが中国に行ったことがあれば、ドアのところで「拉」と書いたものに出会ったはず。たまに英語で"pull"と併記されていることも。「拉」(発音は"la")とは引っ張ることです。料理の名前でla mianというのは「拉麺」と書きます。意味は「引っ張った麺」、コックが両手で小麦の塊(dough)を伸ばして麺にしたもの、普通はスープに入れた麺のこと、つまり「ラーメン」です。つまり、大陸ではそれは la mianで、こっちの島では ramen です。現在、どちらが世界で通用しているか、と言えば、完全に後者、つまり日本式のラーメンが圧勝しておりますね。

では、このL音とR音の混在はwestern earsにはどう聞こえるのか、ですが、中国語にはL音、R音ともに存在し、中国人は使い分けます(英語のR音とは少し違いますが・・・)。アルファベットで書いたときもちゃんと使い分けがなされます。ところが、なぜか、中国人が外国語の発音をするとなると、しょっちゅうここの境界が曖昧になります。時に入れ替えて間違えるようです。これを強調して笑いを取ろうとすることが20世紀の後半に欧米のTV/映画のコメディーで行われました。さすがに今はあまり見ませんね。

欧米のコメディで中国人が登場する時などでは、このL音、R音をわざと逆転させることがよく行われて、それが「アジアっぽい」という雰囲気をかもすのだとか。日本人の場合には、L/R双方をRにします。ただ、中国人と日本人を区別することが基本的にできないので、この辺りは、演じる人の裁量で自由に、ということだったのでしょう。私が記憶している中でこの種のもので最も明確な例は、映画 Breakfast at Tiffany's (1961) に登場した Yunioshi なる東洋人風の男のセリフ。これはオードリー・ヘップバーンの有名作品のひとつです。この俳優はMike Rooneyという、たしかBritでしたが、どう見ても日本人を演じております。私は初めて見たとき、それは東洋人の俳優だろうと思っておりました・・・

さてさて、最近アメリカでピクルス味のカップヌードルが発売されたようです。さすがにアメリカ人。とうとうここまで「進化」したかという感慨のようなものが湧き上がってきます。あなたがもしその情報を知らないとしたら、それは損失でしょうね。ぜひ以下のpostをチェックしてみてください。ところどころにある、ユーモラスな言葉のトーンにもぜひ注意を払ってくださいね:

A pickle-flavored ramen now exists  | CNN
https://edition.cnn.com/2025/06/12/food/cup-noodles-ramen-dill-pickle-launch

もしあなたがアメリカに出張する予定があるのでしたら、トランプのexec order絡みのトラブルを避けるために、ぜひ延期することを提案します。しかし、万やむを得ず、ということであれば、これを日本へのお土産にしてみるとあなたの社内での評価は爆上がりするか、あるいはもしかすると即左遷に。いずれにせよ、それは自己責任でお願いします。まあ、全員とまで言いませんが、基本的にアメリカ人はバカ舌ですので、このようなキワモノにも寛容でしょうね。おそらく、賛成、反対の両方の意見が吹き荒れる位に過熱するとNissin USAは嬉しいでしょうね。

ps  ChatGTPに、「バカ舌」をneologizeして欲しいとお願いしたところ、10個以上出してくれました、私の作った言葉を示した後で。どれも中々よろしいですが、その中で私が気に入ったのは以下の2つですね:
Rogue palate” — Willingly goes where traditional taste doesn’t.
Palate outlaw” — Similar vibe to “Rogue palate”; embraces rule-breaking.
当然、組合わせで、outlaw palate を作ることができますね。

ドン・トランプの演説を聴くと、彼にはspeechwriterがいないようだと考える人がいるでしょう。品のなさ、語彙の貧しさ、言葉の粗さ、教養のなさ、切り分けの甘さ・・・等が目立ちます。しかし、驚くなかれ、彼にはいるのです。一番有名な人がStephen Millerという人。

名前だけ聞くと、Britishに聞こえますが、彼はユダヤ系です。とすれば、最も普通の綴りは Müller ですが、Millerという名前の大陸系アメリカ人も多数います。今の頭髪のない顔だとちょっとわかりにくいですが、トランプ王朝第1期の時の写真を見ると、頭髪があり、なるほど、ユダヤ系だろうね、という外見でした。(See the photo of wiki captioned Miller at a July 28, 2016, Trump campaign rally in Cedar Rapids, Iowa)

Stephen Miller  | wiki
彼の叔父さんの書いた暴露本のことは結構そそられますが、それはともかく・・・

今回彼のwikiを読んで驚いたのが、彼はDuke Univ卒のundergraduateなのですね。Duke Univは名門中の名門です。普通、undergradはそのような地位に就くことはあまり多いとは言えないでしょう。(アメリカの大学制度は日本とは少し違って、学部卒では多くの場合は、まだ途中、という位置づけですので、BAの場合、学内ではundergraduateとわざわざ呼ばれることがあります。)

彼の奇妙な話し方をネタにするコメディアンの動画があります
Jimmy Kimmel Mocks Stephen Miller's Bizarre Accent ... - YouTube

この間抜けな言い方("Saturday")から想像するような人格と実際の彼とはまるで違いますね。おそらく、トランプのスタッフの中で最も右寄りで、最もイスラエル支持派で、最も冷徹な人が彼でしょう。そのような人ばかりなので少し目立ちませんが。実際に、この数か月トランプがやってきた大抵のことは、例えば、移民対策などの主張はスティーブン・ミラーのものだとされています。



コメディアンに揶揄されるだけではなくて、この動画でも実際に彼の発音は時々変ですね。よく吃音(きつおん)障碍を克服した人に見られる発音とは異質のものです。おそらくこれは彼の癖でしょうね。ちょっと子供っぽいですね。なのに、この激しい性格。FoxNewsはトランプ一族のお気に入りのはず。煽られたわけではないのに、ここまで興奮する話し方をして、あなた、あるいは私が得することはないでしょう。しかし、彼はアメリカのメディアからはかなり露骨にacidlyに扱われていますね。これは日本ではあまり報道されていないのではないでしょうか。日本の新聞ではあまり伝えようがなさそうですが、動画だとあなたもよくわかると思いますよ。Muskといい、Millerといい、トランプ一座は役者揃いですね。

トランプ2.0は、憲法に従えば、あと3年半で終わります。その後、Millerはどこで何を?おそらく下院議員を目指すのでしょう。彼の出身州CAは民主党の牙城ですので、それ以外のどこかの州で。

なお、トランプの演説では即興が多いために、Millerの書いた文章そのものをそのまま読むことないようです。

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