アメリカの新聞で一番つまらないページは、私の場合、政治です。それに対してアメリカ人は、知能の高い人もそうでない人も、所得の多い人もそうでない人も、おおむね政治を好むように見えます。少なくとも政治の話をするのは大好きです。それはなぜでしょうか。私の意見では、大統領を国民投票で直接選挙するからでしょう。そして二大政党制が徹底しているからでしょう。そして最大のポイントはアメリカが世界で最初の民主主義国だと学校で教わるから。そしてそれらが自分の日々の生活に直結しているから。まあ、細かいところではいくらでもツッコミどころはあります。例えば、アメリカ人が言う(modern) democracyでは女性の参政権は含まれていないようです。1960年代まで南部諸州では黒人の投票を妨害するために白人たちは知恵を絞っていましたし、投票に行った黒人を白人がlynchするのは当然のことでした。新聞も警察も判事もほぼ全員がracistでしたので、容疑者にはほとんど気晴らしのようなものでした。ただそんな私でもなんとかアメリカの政治の潮流に関して最低限の理解を持ちたいと常々思っております。そんな私が本日のpostを書いても良いものかどうか迷いながら書いておりますが、批判的に読んでみてください。(以下でD=Democrat, R=Republican)
先ず、第1に、今我々が見ているアメリカの政治ではRとDは互角の勝負を繰り広げており、一方が圧倒的に優勢ということはありません。アメリカの政治ではこんな時代はあまりありませんでした。例えば、エイブラハム・リンカン(D)の時代はDがずっと優勢でした。大恐慌の後のニューディール政策の時代もFDR (D)が国民の圧倒的支持を得て経済を回復させました。一方で、Rが優勢だったと私が記憶しているのはロナルド・レーガン(R)の時代です。彼は時代を大きく回転させました。今我々が見ている政治の中には彼のlegacyと呼びうるものがいくつもあります。トランプのMAGAもレーガンのlegacyです。この先、R,Dのいずれが有利に立場に立つのでしょうか。それともこの拮抗状態は長く?
第2に、互角の対立の時代には、casting voterとなる立場が相対的に強まります。本来、ユダヤ系の人々の政治献金、投票の力はたいしたことはないはずなのですが、R/Dが互角であるがゆえに、ユダヤ系の票が自陣に来るのか敵陣に行くのかが大きな役割を果たす場合があります。それと同じで、アメリカの上下院においてFreedom Caucusという小さなグループがかなりの存在感を発揮しております。caucusというのは「議員グループ」という意味です。日本語では「自由議員連盟」というような訳が多いです。このFCは、立場から言えば、相当な右寄りであり、トランプ支持派でもあります。たしか7,8人の議員グループです。ボスと目されている人はBob Good (R, VA)という下院議員です。このFCのメンバーが議決において重要な意味を持つようになるのは上記のユダヤ系の話と同様です。以前はもっとメンバー数が多かったのですが、現在所属を明確にしているのは7,8人のようです。あからさまに言えば、我々のような外国人から見ると、FCがあたかもアメリカの連邦レベルの政治を動かしているかのように見えます。その理由は彼らがcasting voterだから。それだけでもハラハラなのに、そこにもういちどドン・トランプが大統領として2期目を務めるために戻るのであれば、日本、EU、NATO、ウクライナ、中国にとっては舵取りは大変です。Freedom Caucus、覚えておくとアメリカの政治がぐっと身近に見えるようになります。以下のwikiはよくまとまっていると思います:
Freedom Caucus
先ず、第1に、今我々が見ているアメリカの政治ではRとDは互角の勝負を繰り広げており、一方が圧倒的に優勢ということはありません。アメリカの政治ではこんな時代はあまりありませんでした。例えば、エイブラハム・リンカン(D)の時代はDがずっと優勢でした。大恐慌の後のニューディール政策の時代もFDR (D)が国民の圧倒的支持を得て経済を回復させました。一方で、Rが優勢だったと私が記憶しているのはロナルド・レーガン(R)の時代です。彼は時代を大きく回転させました。今我々が見ている政治の中には彼のlegacyと呼びうるものがいくつもあります。トランプのMAGAもレーガンのlegacyです。この先、R,Dのいずれが有利に立場に立つのでしょうか。それともこの拮抗状態は長く?
第2に、互角の対立の時代には、casting voterとなる立場が相対的に強まります。本来、ユダヤ系の人々の政治献金、投票の力はたいしたことはないはずなのですが、R/Dが互角であるがゆえに、ユダヤ系の票が自陣に来るのか敵陣に行くのかが大きな役割を果たす場合があります。それと同じで、アメリカの上下院においてFreedom Caucusという小さなグループがかなりの存在感を発揮しております。caucusというのは「議員グループ」という意味です。日本語では「自由議員連盟」というような訳が多いです。このFCは、立場から言えば、相当な右寄りであり、トランプ支持派でもあります。たしか7,8人の議員グループです。ボスと目されている人はBob Good (R, VA)という下院議員です。このFCのメンバーが議決において重要な意味を持つようになるのは上記のユダヤ系の話と同様です。以前はもっとメンバー数が多かったのですが、現在所属を明確にしているのは7,8人のようです。あからさまに言えば、我々のような外国人から見ると、FCがあたかもアメリカの連邦レベルの政治を動かしているかのように見えます。その理由は彼らがcasting voterだから。それだけでもハラハラなのに、そこにもういちどドン・トランプが大統領として2期目を務めるために戻るのであれば、日本、EU、NATO、ウクライナ、中国にとっては舵取りは大変です。Freedom Caucus、覚えておくとアメリカの政治がぐっと身近に見えるようになります。以下のwikiはよくまとまっていると思います:
Freedom Caucus