字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2023年09月

9月29日のNHKの朝のニュースで、外相上川陽子氏が国連で行った、何らかのスピーチ画像の数秒間がニュースで使われていました。私はそれを興味深く聞きました。彼女は紙を見ながら英語で話していましたが、前回このブログで取り上げた時よりも、少し、あるいは相当落ちるレベルの英語でしたね。ちょっと前回で使ったvideo clipではたまたま彼女の英語の良い面が強く出ていただけで、それは彼女の発音に関してあまりrepresentativeではないのかも知れません。

さて、本日は私の無知をさらす話題です。私は英語などの語学を専攻したありません。つまり英語教育に関する限り、高卒のレベルで止まったままです。英文科に進学した人々は、その後大学などで、言語史、文法、言語学、音声学などで専門的な教育を受けたのでしょうね。そんな奴がこんなブログを書いていて良いのか時々自問しますが、答えは常に" Go, go! "ですね。Of the people, by the people and for the peopleなのです。

『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』という和訳本を読んでいたら、最初の方に、見慣れない「離接詞」という言葉が登場しました。その本はそれを話題にしていたわけではなく、読者に馴染みの薄そうな用語を著者はわざとピックアップしただけだと私は想像します。検索で探してもあまり解説は出てきませんね。ひとつだけ見つけたので、ここに引用します:

quoting 英語の副詞は①付接詞、②離接詞、③合接詞の3種類に分類できます。その中でも②の離接詞 = 文修飾の副詞は、重要であるにもかかわらず…(unquote)以下の中のYouTubeで説明がなされますが、出展は以下にありますが、このブログを読み進めるためにはそれを見る必要はありません。
https://teika-eigojuku.com/2022/05/20/%E8%8B%B1%E6%96%87%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%80%90%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E8%A9%9E%E3%80%91%E9%9B%A2%E6%8E%A5%E8%A9%9E%E3%82%92%E9%81%A9%E5%BD%93%E3%81%AB%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%9B/

まったく知りませんでしたね。副詞が3種類に?驚きです。ですが、そこに埋め込まれている動画の頭の部分を見ただけで、わかります。Happily, he didn't die. (vs He didn't die happily.)のような例文での太文字のHappilyのことを離接詞というのですね。英語ではdisjunct

「英語では -i- は強い」つまり-i-の綴り字部分の音節にアクセントが付くという第1法則(例外もあります)、文法用語は形容詞のような語形をしている、という第2法則は、私のような低知能の人が何十年も英語に接してきて得た「法則」です。ヨハネス・ケプラーが発見した惑星の運動の法則に通じる幼稚さ、あるいは単純さ。しかし、それはニュートン流の後知恵でそう見えるだけなのだ、と本人は強く信じてきました。では、そんな私が disjunct という言葉を知ることで英語の理解が進むか…そんなことはなさそうです。とは言え、我慢してそのビデオを進んでもすぐ途中でやめました。別にこれらの用語を知っていても、知らなくても英語の解釈、作文にはまるで関係がなさそうです。

私の想像なのですが、もしかすると英語を専攻をすると、そんな役に立つとは思えない、しかも教科書を書く人が本当に読者にわかってもらいたいと思って書いているとは思えないような用語が次々に登場するのでは?実はこれはどの学問でもあるあるなのだと思います。中学校で習う三平方の定理(ピタゴラスの定理)、あなたは証明できます?実はこれには122通りの証明方法があるのだそうです。でもおそらく大事なことは証明方法よりは、そこで得られる「何か」では?何かとは「う~ん」とうなりながらも目指す回答を得ようとする力。挑戦せずに投げ出すのではなく、「俺には解けるはず」という気持ちのことです。

私は英語の新聞、雑誌の記事あるいは論文などを読んでいて、自分の好きなあるいは得意な分野の話で、知らない単語に出会うと少し燃えます。ちょっと悔しいです。そこで、その単語を色々な意味で覚えようとします。あるいは、場合によっては調べたいのを我慢してわざと放っておきます。(想像はします。)2,3回出会って初めて調べて「やっぱり」だったり「少しハズレだったな」こうやってできるだけ新しい言葉、新しい考えとの出会いを私なりに楽しんでいます。つまり、放置プレイ、look-upプレイ、想像プレイですね。変態的なことはないはず…

さて、離接詞ですが、私は悔しさのような感情を持ちませんでしたね。これを知ることで見えなかった何かが突然見えるようになった、というような経験をもたらしてくれそうには思えませんでした。そもそも、こんな英文法の用語を日本語で覚えても、ほとんど私には意味がないような気がします。嬰ハ短調という言葉を知るよりも、C-sharp minorという用語で覚えた方がわかりやすいし、もしかするとあなたの役に立つ可能性が高いでしょう。このブログの読者すべてにこれが当てはまるかはわかりません。ですが、知らない単語があるときにどう向き合うべきかを改めて考えてみるのはいかがでしょう。

今日は雑談のようなものを。あなたが『英エコノミスト誌が「再び、欧州の病人なのか」と危惧するドイツ経済。中国とロシアに賭けすぎて…』という翻訳記事を読んだことがなければぜひ御一読を。

これはEconomistの、次のpostがもとになっているはず。私は閲覧回数の制限があるのでこれを読めません。もしあなたが制限にかからないのであれば、一度読んでみてはいかがでしょうか:
Is Germany once again the sick man of Europe?

私は別に欧州の政治に明るい方だとは思いませんが、今次のウクライナ戦争の開始時において知ったことは、ゲアハルト・シュレーダーGerhard Schröderがずっとpro-Russiaで来ていたことですね。その後、首相となったアンジェラ(アンゲラ)・メルケル Angela Merkelは東独出身でありプーティンにずっと西側の人々の理解を超えた、ある種の親近感(あるいはambivalentな感情)を抱いてきたのでしょう。(しかし彼女がマスコミに寄せた文では、かつてクレムリンの部屋において、プーティンは別の部屋から、メルケルの居る部屋の大型猟犬をメルケルにけしかけていたというエピソードを披露していました。つまり彼女の主張では彼女はプーティンを嫌っているということになります。)当時、プーティンはG7に招かれていて、西側がプーティンのことを誤解していたのは明らかでした。シュレーダーとメルケルにはなぜかノルドストリーム2という共通点がありますね。そして最近ドイツは中国というcountry riskに気づき始めました。ドイツは対中国の立ち位置をニュートラルの位置に戻すことはできるでしょうが、時間もコストもかかるでしょうね。ロシアと中国が将来もある程度濃厚な関係を維持するであろうと考えると、ドイツは中国との距離を、ニュートラルのときよりも少し大きくせねばならないでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%A2%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC

私はドイツ人を詳しく知るわけではありませんし、友人がたくさんいるわけでもありません。というか、そもそもドイツ人という人々はあまり外国人と親和性がよくないような気がします。ドイツ文化ではあまり人間味というのは大事な要素ではありません。これらの点は日本人と非常によく似ています。私の限られた経験から言うと、ドイツ人はバランスをとる、ということを重視しませんね。どこまでも突き進むタイプです。例えば、ルターの書いたとされる『95カ条の論題』Martin Luther's 95 Theses ですが、ヴァチカン批判をするのに 95 theses は普通はいらないでしょう。あったにしてもせいぜいまとめて10個位でしょうか。10,20で止めることができずに95まで突き進む… 私の頭の中で次の例を探ると一気に現代になります。20世紀初頭からのナチス党の台頭。庶民出の総統に期待するという庶民の気持ちはわからないでもありません。しかし彼がカトリックであろうことは簡単に予想できます。(ドイツ人にはプロテスタントが多く、オーストリア人にはカトリックが多い。)ドイツ人はカトリック信者を下に見ていました。一方で、ドイツ人がユダヤ人の人権を踏みにじることは許されるのか、ルターの後継者である我々クリスチャンはナチスの実行に手を貸して良いのか、と立ち止まって考えない。1944年あるいは45年、各地のユダヤ人キャンプでは、ソ連を含めた連合国軍が数kmの距離に迫っていても、書類などの証拠隠滅をしながら、ユダヤ人のガス室送りを継続していました。やがて連合軍兵士がキャンプ内に侵入して止めさせるまで。両軍の間で戦闘行為はなかったのですが、ドイツ人は最後の日もせっせと作業を…というわけです。解放の日にも焼き場の煙突からは人を焼いた煙が立ち昇っていたそうです。予備知識のなかった連合軍兵士、将校はそこがなんであるか、なんの業務をしていたのか、ある程度理解するのにさえ結構時間がかかったそうです。なお、その日に収容されていたユダヤ人が解放されましたが、ガリガリに痩せたユダヤ人たちが、ドイツ兵になぐりかかり、殴る蹴るの小さな報復をし始めましたが、黙認していたそうです。

最近の例でいえば、難民問題。ドイツは難民を受け入れる。素晴らしいことです。ユダヤ人弾圧の罪を軽くできるかも。ですが、EU単一「国境」内の隣国はどう考えるのか。あるいはどうやってドイツ国民の中の少なくないであろう反対派の支持をとりつけ融和させるつもりなのか。将来の軋轢の種を今撒いていることはないのか。

すべてで直線型、直行型、直情型。複線はなし。一時停止もなし。ずうっとアクセルを踏みっぱなし。そう、ドイツのアウトバーンでの運転を見ているとそれがドイツ人の運転かどうかはだいたいわかります。ドイツ人の運転する高級大型車は、周りがどう感じるかを一切考えませんね。私はいちど、後ろからくる豆粒のような車が猛スピードで迫ってくるのを見て恐怖にすくみましたね。今でいう煽り運転のようなものですが、rageがなくてもドイツ人は普通の人らしきひとがstraight faceでそういう運転をします。たぶん悪い人ではありません。良識が欠落していることもないと思います。そもそもアウトバーンではるか後方から追いついただけなので私に対して抱く悪感情があるはずもありません。でもそれがドイツ流の高速道路のcommon senseなのでしょう。隣国の人々が似た経験があるかどうかを尋ねると、ドイツ人がいなければ本音を言います。皆、だれも似たような経験があります。そもそもですが、なぜドイツ人は色々なサイズがあるのにお金が許せば大型車が好きなのか。サイズだけでまわりのチビな車を粉砕して我を通すのに好都合だからでしょう。ダイアナ・スペンサーという由緒正しい貴族の娘がチャールズと婚約した時、彼女は幼稚園の先生で、ボロな(つまり中古の)赤い小型車に乗っていました。(普通であれば、運転手付きのクルマか、自分で運転するのであればアストン・マーティンでしょうね。)世界中は驚き、そしてそのことだけでダイアナのことを好きになりました。彼女が仮にchauffeur-drivenのロールズロイスに乗っていたとしても、その運転手はドイツのアウトバーンで、私を怖がらせたような運転をするでしょうか。その可能性はゼロでしょうね。そんなことをすればイングランド人の文化では解雇に相当するでしょう。(なお、ドイツ人でも西と東、北と南ではかなり気性が違いますけどね。)

冒頭のシュレーダー、メルケルに共通しているのは…ロシアは大事な友人。なるほど。そうかもね。でもその他の考えは全部粉砕します。ロシアというカントリーリスク?気にしなければ良い。チェチェンでの弾圧?気にするな。ロシアの方が大事だ。中国というカントリーリスク?気にしなければ良い。ティベットでの弾圧?気にするな。中国の方が大事だ。全部ドイツ流。今のウクライナ戦争が終わったとき、ドイツ人は聞かれるかも知れません。「戦争が終わったのになぜドイツは兵器をウクライナに運び続けるのか」
「気にするな。ドイツ人は約束を守るのだ。」
そう、まるでドイツ流のサッカーに似ていますね。華麗さはなし。愚直、実直に自分の役割を果たすだけ。

なぜそうなのか。ドイツは政治、外交、経済、歴史、文化、言語において元々あまり目立ちません。田舎者なのです。昔は田舎者で通用したのでしょうが、21世紀となった今、ドイツ人はもう少し世界のリーダーの一角としての矜持を持たねばなりません。でえたらぼっちは大きな田舎者です。あなたがあまりドイツ人のことを知らなければ、この描写は数年後何かの折に思い出されるかも知れませんね。ところでシュレーダーがなぜ暗殺されないのか不思議ですが、もしかするとKGB(現FSB?)に警護されている?

本日の話題はいくつかの時事英文記事です。紙の新聞ではなくオンラインニュースです。いずれも非常にシンプルな英語で書かれています。

(1)まず以下の記事を読んでください(忙しい方はAを飛ばして、Bへどうぞ):

A https://www.msn.com/en-us/news/world/one-of-russias-most-prestigious-airborne-regiments-has-lost-3-commanders-uk-intel-says/ar-AA1h92vO

このpostの中でハイパーリンクされているsourceはUK Min of Defenceの以下のTwitter (X)です:
B https://twitter.com/DefenceHQ/status/1705462490056839370

平易な英語なので何も解説は要らないでしょう。

ロシア軍が自軍の遺体を回収することに怠慢である、という件(くだり)に、私は再体験の感覚を覚えます。かつて日本軍、特に陸軍がそうでした。軍人を南方の孤島に配置した直後から武器弾薬食糧の補給をしないし、死んでも遺体を回収しませんでした。一部の軍部エリートの遺体は回収されたのかも知れません。でも、自国の国民、兵士を守ろう、救出しようともしない軍人はすでに軍人としての定義にすら合致していないと私は考えます。軍法会議もの。それどころか、人員(軍人および民間人)、物資輸送のために民間商船を調達して護衛艦なしで、東南アジアとの航海に利用するというのはすでに異常な選択です。日本海軍も陸軍と大した差はありませんね。そもそも論ですが、日本では兵士に、「とにかく生き抜くのだ。必ず救出に行くから。生きて家族の元に帰れ。」と教育しているのでしょうか。「仮に間に合わなくても万全を尽くして遺骸は回収されて遺族の元に戻る」ということも?

ロシア軍と日本軍が似ている…これは偶然なのでしょうか。それとも西ヨーロッパ、北米(=近代文明の出身地?)以外ではそれが普通のことなのでしょうか。加えて、今の自衛隊、沿岸警備隊(普通の国ではこれは軍隊の一部)ではどのような基準を持っているのでしょうか。彼らは遺体回収の訓練を定期的にしているのでしょうか。なお、この件に関しては、このブログで徹底的に書いております。まだ読んでいない方は以下の2つのpostを読んでみてください。特に「後編」を:

(2)さて、ロシア軍の退廃の背後にあるのは、上層部における無能さと規律の弛緩でしょう。その例証が最近の以下のニュース(C)にあります。ここではSevastopolの司令部に、白昼、Storm Shadowという1発US$2.5 millionの値段のミサイル2発が正確に撃ち込まれ、その時には司令官たちが会議中であった、ということです。同じ件を報道する他のニュースでは司令官30数人が死亡とあります。このミサイルは射程約500km(*)でステルス性能のある、空中発射型(**)だそうですので、この軍港にはウクライナの支配空域から発射できます。ちなみにKiev(Kyiv)-Sevastopol は直線距離で約700kmです。Storm Shadowのwikiには参考になる知識と少し笑えるネタがあります。ネタの例はSCALPというinitialismですが、これには「頭皮をはぐ」という意味以外に、戦利品 booty という意味があります。scalpとして敵に進呈という人間愛にあふれた兵器なのですね。なお、low-observable=stealth です。ロシア軍の腐敗にまみれた司令官たちを殺害するよりも、もしかすると、そんなにピンポイントで攻撃可能なのであれば、Storm Shadowでクリミア大橋(Crimean Bridge/Kerch Bridge)の破壊をすべきでなかったのか、と思います。

(C) https://www.bbc.com/news/world-europe-66901227

Storm Shadowのwiki:https://en.wikipedia.org/wiki/Storm_Shadow
(*)別の記事によるとStorm Shadowの射程は250kmです。see https://www.bbc.com/news/world-europe-65558070
(**)別の記事によるとフランス軍のStorm Shadowは地上発射、潜水艦発射が可能とのことです。Storm Shadowはイングランドとフランスの共同開発兵器です。

敵がどんな兵器を持っているのかに過度に無頓着だと代償を払うのは司令官だということでしょうか。しかもそれが動画で記録されていて西側が見ることができる… ただし、経済面では、これら無能な司令官攻撃するためにUS$5 milというのはコスパが良いのか悪いのか…

最近高市早苗氏がIAEAでの会合において中国代表と丁々発止のやり取りをしたというニュースを私は9月26日にたしか日テレ系のニュースで知りました。数秒間流れただけでした。日テレのニュース中での様子では、高市早苗氏は現場で急遽英語で反論という話に聞こえましたが、IAEAがそんな会議運営をやるはずもなし。それはともかくとして、彼女がさして得意だとも思えない英語で自説を述べるとは大したもんだと思います。予定したpostは明日掲載します。本日はこの話題を。

以下のニュースでおそらく私が見たニュースのバージョンと同じ長さの高市早苗氏の英語の演説の極一部を聞くことができます。この動画の48"-58"辺り。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6649f3860bdd5d808fb5232039db048e25160066


"Japan continues to ask China to xxxx (take?) action based on science and to provide accurate information..."

ブヨブヨなコメントですなあ。官僚が書いた日本語のコメントを政治家が読み上げるかのような。100点満点で、20か30点を差し上げたく。

世界中を駆け回るのは、彼女の発言のごく一部が切り取られて、限られた部分だけであろうということは、最初から分かっているので、どの部分を切り取ってほしいかを高市早苗氏は俎板の上で示すことが必要。そもそも論ですが、ドイツが今エネルギーで苦境に立つのは、原発を停止したためです。停止した理由は、福島原発での日本の失敗に次ぐ失敗を見ていて、ドイツ人政治家(アンジェラ・メルケル)は、原発はとても依存可能なエネルギーではない、と判断したから。それが開発途上国であればただの事故だったが、日本で起きた事故だったから即座に決心がついたそうです。まあ、その当否は別にしても、それ位日本の原発関係の事柄は欧州では報道されるのです。しかもIAEAの予算の三分の一以上は日本でのプルトニウムの監視です。世界のたしか8割のプルトニウムが日本にあるのだそう。監視をくぐり抜けて兵器への流用が起きないようにすることはIAEAのミッションNo.1なのです。これが日本の原子力のことが欧州でニュースになる背景です。

そんなブヨブヨな意見を言うのではなく、既に出ている例のひとことを言うのはいかが。「中国は日本が予定する放出量の10倍のtritiumを毎年自国の海軍基地から海洋放出している。中国が放った巨大ブがんばりましょうーメランはもうすぐ自分の頭に当たる頃だよ」とでも。この「10倍」というのは仮説的な数値例です。今中国は世界中の先進国でで嫌われているのでどこでもこれを報道してくれるでしょう。pro-Chinaの国々の報道機関はだいたい報道の自由を持っていませんので無視するだけでしょう。


先日、図書館休憩室で、高校生(か大学生)と思われる若者たちが英語のことで話し合っていました。私は関心を引かれましたね。ひとりの質問が「英語の平叙文と現在進行形の文で同じような「反復」「習慣」を表すのはどういうことなのか」ということでしたので。なかなか鋭い質問だと思います。あなただったら何と答えます?例文で言えば、
He studies English language every day. [a] 
He is studying English language habitually. [b]
これら例文の違いはどこに?私としては2つ挙げるポイントがあります:
(1) 普通、[b]には反復の副詞が付きます。ここではhabitually 「習慣的に」を付けました。[a]では every day はあってもなくても文の意味は成立しますが[b]ではhabituallyなしの場合、誤りとまではならないかも知れませんが、人によっては破格と思われるかも。
(2)実際に使われるとき、[a] は普通の人が話し、書くときに使います。[b]は話し言葉が中心となるでしょう。[b]を使うのはおそらく少数派でしょうが、地方によっては頻度が増すかも知れません。(おそらくアメリカの場合南部ではそのような言い方をすることが多いような気がします、私の誤解かも知れませんが…)勿論、私は読書を続けている振りをして黙っておりました… 学ぼうとする少年に幸あれ。


しばらくお休み状態であった、英語関係の本のお勧め度を勝手に評価するコーナー。今日の本は『日本人だけが知らない難解英単語』阿部一・山村啓人 = 共著

dakega日本人よ!これが英語のグローバル・スタンダードだ
IBCパブリッシング

2014年の出版だそうですので、もはや書店にはないでしょう。図書館で見つけました。良い本であればあなたがチェックする価値あるかも知れません。結論としては、まるでなし。

まあ、最初に食いつきたいのは、この斜めの書名印刷。脳にバグ感が起きます。そこまでする目的が不明。

パラパラとめくって、単語のレベルを見て、???だらけになりました。我々にとっては基本的な単語が多い印象。なぜこれが「日本人だけが知らない」になるのか不明。しかも、それを知っていても、英語の新聞を読むのは少し難しいだろうと私は思います。というか、かなり難しいでしょうね。一流大学受験レベルでしょうかねえ。ここまで調べてせいぜい30秒位でしょうか。紹介する価値があるのでしたら、詳しく著者、出版社などについて知りたくなりますが、その必要をまったく感じさせませんでした。もしここに掲載されている単語の多くが未知の場合、その方がやるべきことはこの本にナビをさせるのではなく、コツコツと英語の新聞で力を付けて行く方を私は勧めますねえ。

この、単語揃えで客に買ってもらおうという企画にはそれなりの工夫が必要でしょう。私が考えるやり方は、一流の記事をそろえて、肝となる単語、語句を絞り出し、それらを解説する、というやり方になるような気がします。「一流」の定義はかなり難しいです。「歯ごたえ」のある文章、気高い理想を掲げる記事、解説したくなる気にさせる語句の多い記事、(語源、うんちくで)ぜひとも触れておきたい要素を含む語句のある文章…こんな基準で選ぶような気がします。学生向けの解説ですので、引用元を明記すれば、著者の同意は不要。というか、新聞、雑誌などの記事から抽出しても、その元の文を全文あるいは一部を引用する必要があるかどうか、相当悩むでしょうね。別の言い方をすると、単語を漁るだけでは、私はそれが意味のある本に仕上げることができるかどうかまるでわかりません。この本の作り方をチェックする気に私はまるでなりませんでした。言葉は悪いですが、ただのやっつけ仕事のように見えました。ぜんぜん中身と標題とは一致していませんね。

ただ、CD付き、と言っているので、著者は少しは発音に注意を向けているのでしょう。(私は付属のCDを聞いておりません。)これは、少しポイント高めです。日本ではたいていの著者はそこまで気を配らないような気がします。私の勘違いかも知れませんが。

昔はアメリカ留学を志す日本人だとたいてい持っていたKolbyという人の単語の紙の本がありました。これはただSATレベルだとされる単語が羅列されていて、意味がひとつだけ載っているというシンプルなもの。今はそれがディジタル化されているのかどうか知りません。一応Amazon USでKindlizeされているかどうか検索したのですが、ありませんでしたね。

↑このページのトップヘ