字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2023年08月

あなたは You're a nice guy と面と向かって言われたことありますか?普通はないはず。なぜなら、表の意味はnice guyということですが、裏の意味は、「nice guy という言い方以外に適切な誉め言葉がない奴」ということだから。つまりnice guyという言葉を使って、その人物を遠回しに貶(おとし)める表現でもあります。ほめる側とおとしめる側のどちらが勝っているかに関しては一般的な法則はありません。しかし、そんな誤解されるかも知れない表現を面と向かって言う、言われることは普通はありませんよね。ですので、あなたが「感じのいい奴」などの点をほめようとするときには別の表現を探す方が無難でしょう。一番簡単な表現は裏の意味のなさそうなもの、例えば He's a good egg.はいかが。これは、lovable, likableな奴、という意味です。少なくともオジサン世代ではそうです/そうでした。

アメリカで上司、同僚に関する噂話をしている時に出てくる、ほぼ無限にあると思われる形容詞をM-Wが整理してくれていました。本日はそれをネタにします。タイトルは "19 Words for the Cranky and Disagreeable" なお、この、disagreeableというのは「むかつく」を意味する形容詞です。(なお、私のスマホのブラウザーソフトでこのページを見ると、写真と文字が重なってしまって、せっかくM-Wが選んだ写真から伝わるユーモアが伝わりません。もしあなたのでも同じ現象が起こるようでしたら、このウェブページに関しては、PCで見ることをお勧めします。その19個を以下にサマライズして、私のpostになります。大抵知ってるよ、という方は本日のこのpostを読む必要はありません。)

https://www.merriam-webster.com/wordplay/words-for-the-cranky-and-disagreeable-people-adjectives
なお、We're not mad. You're mad.という副題もなかなか素敵ですね。「俺たち、ムキになってるわけじゃないよ。お前がムキになっているんだ。」

Disputatious
Cantankerous
Agonistic
Captious
Eristic

Peevish
Choplogic
Contradictious
Hangry
Stomachful

Fumish
Choleric
Cranky
Splenetic
Shirty

Narky
Irascible
Surly
Ornery

これら19個のうち、いくつかは上げ底にするために、無理やりここに入れた感があります。実際にあなたが読んで面白いと思うものは、そのようなもの以外の方の形容詞でしょうね。


disputatious 
disputeという動詞からの派生語に見える形容詞としてはdisputatiousとdisputativeがあります。M-Wには意味の違いはないとなっています。disputeは法廷での原告、被告の対立から、水掛け論までが入りますので、形容詞でもそのように考えるべきですね。つまり「pros/consの対立の下で」から「論争好きの」まで。Podcastがあります。耳から入った語義、語感は記憶に長く残りますよね。ぜひ以下のURLで聴いてみましょう。素敵な解説があります:
https://www.merriam-webster.com/dictionary/disputatious

cantankerous
初めて見る単語です。「怒りっぽい」「気難しい」を意味するようです。これにもPodcastがありますので、聞いてみましょう。ちょっと小笑いできるネタです。気のせいか、M-W編集部はこの種の単語に執着的に見えますがなぜ?

agonistic
agonyが語源の言葉ですが、以下で説明する理由で、「苦悩」の意味はなくて、agonisticの意味は「論争好きな」です。というか、由来に関しては、むしろ逆なのです。agonというギリシャ語は「集まり」「祭り」を意味しました。その時には古代ギリシャ人の習わしで、競技に参加して楽しむ、見て楽しむ、ということが行われました。その参加者がagonistで、agonisticはこのagonistから生まれた言葉です。一方で、英語に入ったagonyの意味が段々変わって、「競技の闘争」の意味から「争いごと」やがて「苦悶」という意味が生まれてきました。

captious
「あら探しの」「揚げ足取りの」という意味ですが、高校生レベルの単語でしょう。なんとなく名詞から派生したような語形ですが、そうではなくて、名詞はこれに-nessをつけてつくります。これはラテン語から英語に入りました。なんとなくcaptionと似ているのは、語幹が同じだから。capはtakeを意味するそうです。

eristic
「議論好きの」という意味です。etymonlineにこの単語を入力すると、見せてくれる見出し語は Eris です。以下に引用します。これが一番わかりやすい解説ですね:
goddess of discord in Greek mythology, from Greek eris "strife, discord," which is of uncertain origin. Watkins suggests PIE root *ere- (3) "to separate, adjoin." Related: Eristic.

それにしても、これが女神である(男神ではない)、というのに何かギリシャ人の深い洞察力が関係しているのでしょうか。

最初の5単語に関して私なりの解説をいたしました。これをもとに残りの解説を楽しみながら読んでみてください。

「しょうがない」という言葉は標準語でしょうか?私は違うと思います。私は東京弁を話しますが、「しょうがない」とは「(他に)しようがない」、つまり「(他に)やりようがない」という意味で使います。というか、ほとんど使いません。

それに対して西日本では少し違う意味を持っているようですし、使用頻度が非常に高いです。意味の違いをうまく言語化できませんが、東京出身の人で西日本によく出張に行く方はもしかすると私と似た印象をお持ちかも知れません。特によく聞くのが「しゃーない」です。意味は「諦める」?大阪弁では、「しょうもない」という言葉になると完全に否定的な意味です。not goodというよりはno goodという意味でしょう。いつか西日本出身の国会議員が大臣になりたての頃何かの折に「しょうがない」と発言して、それが不謹慎だという追及を受けて、大臣を辞任したことがありました。10年位前でしょうか。たぶん、その不謹慎という感覚の主はおそらく東京出身者ではないでしょうか。ただしこれはかなり微妙な違いであり、人によっては「しょうがない」の意味に東西の差はない、と感じる人もいるでしょうね。

さて、本日の話題は、すごくよく似たinterjection。意味がまるで違います。uh-uh と uh-huh の2つです。なお「えー、本日はお日柄もよろしいようで…」という時の「えー」は、英語では uh と綴ります。(混乱するといけないのでこのuhの品詞は何かということに関する私のツベコベは省略します。気になる方は、今日のpostの中のハイパーリンクで、M-Wなどに飛んだ時にチェックしてみてください。)

[a] さて、uh-uhという言葉は英語での日常生活でたまにあちこちで聞こえます。まず、発音をチェックするため以下のM-Wのページでチェックしてみてください:

https://www.merriam-webster.com/dictionary/uh-uh

音はある程度わかりますが、このアメリカ式の発音記号がかなりユニークで私には読めませんね。(おそらくこれはM-Wのglottal stopの書き方なのでしょう。想像です。)私には /əʔ əʔ/に聞こえます。ただし、primary accent secondary accentの順でアクセント記号が付く音ですが、私はPC上での表記の仕方を知りません。悪しからず。/ʔ/はglottal stop のIPA式発音記号です。glottal stopが何かを知らない方はこのブログの以下のアーカイブをチェックしてみてください。

https://sttl.livedoor.blog/archives/18409986.html

[b] で、uh-huhという別のinterjectionも存在します。おそらく解説をするよりも発音を聞いた方が話が早いでしょう。
https://www.merriam-webster.com/dictionary/uh-huh

/mʔ/ /əhə/と聞こえます。

[c] さて、音、表記方法は別にしても、意味は、簡単ですね。[a] は不同意を表します。[b]は同意ですね。驚かされるのは、[a] [b]のetymology欄にあるのは、first useは19世紀ということになっているのですね。これはかなり俗っぽい言葉だと思いますので、これらの音を文字化する必要が19世紀後半まであまりなかったということなのでしょうか。非常に似た綴りの2つのinterjections、発音も意味するところもかなり違うということが本日のテーマでした。

蛇足…ho humというinterjectionがあります。これはあくび(欠伸)のオノマトペです。ハイフンでつないでho-humと書くと「つまんねえ」、「退屈な」という形容詞になります。https://www.merriam-webster.com/dictionary/ho-hum

アメリカの新聞、雑誌の人生相談に相当するところに、たまに変な名前の回答者を見ることがあります。Agony Aunt これは慣習的に使われている言葉で「(匿名の)回答者」のことです。これは19世紀に遡る言葉(フレーズ)でロンドンの、一流紙で作られました。そのまま流れてアメリカでも普通に使わagonyれます。どちらかというとauntが入っているので女性回答者を暗示していますが実態はどうなのでしょうか。Agony Auntの脇に実名が付記されていることもよくあります。この場合は、単に「回答者」という意味です。でも、改めて考えると英語にはこの種の言葉はけっこうたくさんあります。たとえば、gatekeeper という言葉。そのまま「門番」のはずですが、多くの場合、ほぼ主(ぬし)ですよね。今日はこれを探ります。

jack of all trades
これは容易に想像できます。「何でも屋」のことです。日本語でも「器用貧乏」という言葉がありますが、それは英語でも同じ。技量が劣る、という意味を暗示することが普通です。男性の名前Jackをjackにして色々なところで使われてますよね。たとえばhijack。Jackの女性形はJacqueline/Janeですが、私はjane of all tradesを聞いたことがありません。

これを婉曲に言う言葉としては、He is a Renaissance man.があります。これは字句通りに「ルネサンス期の人間」ということで、ダヴィンチ、ミケランジェロのように多芸に秀でた天才を指しますが、私の理解ではjack lf all tradesと同じ意味ですので、我々は文章には使わない方がよろしいかと。これだと簡単に女性形が作れます。

social buttefly 
これは見た目の通りの意味で、蝶のようにあちこちに顔を出して忙しく動き回る社交家のことです。当然「軽い奴」という意味があります。

spin doctor 
「裏で糸を引く奴」という意味です。なぜそうなのかはわかりませんが、spin controlという言葉があって、「対マスコミで情報を操作する行為」を指す言葉がありますで、spin controlのdoctorという意味かも知れません。agony auntのauntにもdoctorと同様に「長けた人」というニュアンスがあります。(なお、doctorには「改ざんする」という動詞の意味もあります。よく法廷もの映画で使われる言葉です。)

night owl 
夜型人間のことです。遅くまで残業することをいとわない人、という意味もあります。

keyboard warrior
「面と向かっては言えないが、キーボード操作で狂人になる奴」という意味です。SNSで限度を超えて喧嘩している人々。タマが小さい、ということの暗喩でもあります。

老婆心ながら、メール、メモなどにこれらの単語を書くのはリスクがありますので、あくまでも仲間内の話し言葉にとどめておきましょう。

あなたは中国が福島汚染水の海洋投棄に対する中国の態度をどのように見ます?私は日本政府、東電の今回のやり方は相当に胡散臭いと思います。日本の政府が流す情報だけに依拠して汚水処理、放射性物質残留分析を知ると、まるで中国のはひどい言いがかりです。でも日本政府、東電、TVで魚の分析をしていた分析所はほとんど常識の働いていない強いバイアスの元でプロパガンダを流しているだけですね。特に分析がひどい。この種のリスクでの問題は、生物濃縮という食物連鎖のクサリを経る毎に放射性物質が濃縮されてゆくことです。ということは、今日明日の事柄ではなく、半年後、1年後、2年後にどうなるか、ということです。しかも分析では、刺身にした部分を分析していました。これは内臓、骨を含めた、全体でやらねば。しかも低感度の簡易検査だけ。2011年にNHKが放送した番組で、海水に核汚染物質が流れ出た場合のシミュレーションが行われていて、海洋に薄まることはまるでなく、海岸近くに核汚染物質の濃度が高まる、ということを予測していました。NHKはこの番組を再放送していませんね。得意のソンタク。NHKと民放の報道の知的水準がかなり低下している印象。これでは日本政府のプロパガンダを見抜くのは無理でしょう。日本ではメディアは政府への監視をまるでしていませんね。する能力すら失っている。

さて、英語を学んでいるときに、いくつか難しい事柄があります。大半の日本人が遭遇するであろう困難、そのひとつは「比較」でしょう。この場合の比較とはおそらく広義の比較です。ある時、as always, as usual とにほとんど違いがなさそうだ、と感じて、そのことをストレートにアメリカ人に聞きました。返ってきた説明は、予想通りのもの。「100%常に」の時はas always、「常にほどではないがかなりの頻度で」の時は as usual...との、いわば型通りの説明。

使われ方を見ているとどうも区別されていないのでは… 彼がいうには、「そこに誇張が関係している場合が多いだろう。客観的に言えば、not alwaysでも、ある状況下では as alwaysと言うことがあるものだ」。たしかに。納得。では、as ever って何よ?

私が驚いたのは、「as everという表現はない。as adjective as everはある。それを省略すれば adjective as everとなる」少しわかったような… as always/as usualの延長にあるようなas everはないが、as beautiful as ever いつもと同じように美しい、という表現はあり、それの省略形でbeautiful as everはある、ということのようです。いやはや。そうなのです。このas clauseがあると、しばしば省略があって、native speakerは慣れていても、日本人には敷居の高い印象につながることがあるのでしょう。

ではでは、as per usual って何?as usualと違うのでしょうか?彼の説明は、as per usualは、少し畏まった雰囲気を醸し出すが、一方でperが余計だ、と考える人も少ないないはずなので、自ら使う場合には注意深く(つまり「使うな」)、人が使う場合には鷹揚に、ということでした。

で、私はこのQ&Aセッションで何かを学んだのか。まるでそんな感じはありませんね。as alwaysかas usualかは立場による、という程度です。

2,3の事柄を書きます。私は司馬遼太郎の小説を読んだことがありません。おそらくこれからも読まないだろうと思います。楽しみとして読むのは結構なことだと思いますが、どこまでがファクトで、どこからがフィクションなのかが曖昧過ぎるものはただのエンタメだと思います。ただ、彼のプロデューサー、ライターとしての才能というか力量は傑出していますね。ただのゴロツキの寄せ集めに過ぎない新選組をヒーローにする、坂本龍馬のようなチンピラも彼の手にかかるとヒーローです。エンタメの価値を過小評価するものではありませんが、ほぼ西部劇好きと同等の知性と見なされることを甘受するかと問われれば、私は躊躇することなく、司馬ワールド、司馬劇場を捨てます。

私は今、或る旅行記のようなもののNHK版を今読んでおります。その中に、やや唐突に、通りすがりの韓国人青年が彼(後述)に尋ねた「日本海」という呼称の由来として、あるロシア人軍人の名前を登場させて答えております。その軍人の名前は Adam Johann von Krusenstern (1770-1846)です。1815年にロシアの航海者クルーゼンシテルン(注クルーゼンシュテルンでしょう)が作った海図に日本海と記されてから、のことだと、この旅行記を書いたNHKディレクター氏は書いています。今だとなんの造作もなく、もっと詳しい情報をインターネットで得ることができます。名前から見る通り、これは明らかにドイツ系の貴族の名前なのであり、軍人なのでユンカーの血筋でしょう。20世紀のフィンランドの英雄マンネルハイムも明らかにドイツ系の名前ですよね。

実際のところ、検索するとMer du Japonという言葉は1700年頃の世界地図に記載されていることなどが簡単にわかりますが、私は専門家ではありませんので、それをどのように評価すべきか(このことからすぐに「日本海」の方が古いと言えるか)はわかりません。私は数多くのコーリアンを知っておりますが、かなり個性的な国民性の人々です。普通の日本人が見落としがちなことは、彼らコーリアンは日本人ほど緻密、細やかではありません。かなり雑なことを平気でかなり強く時に暴力的に主張する、という国民性です。彼らもこのことを「ケンチョナヨ精神」と自嘲します。しかもそこに儒教的上下関係が関与し、上に立つ方が勝手なことを主張しても許される、という体育会系の文化も作用しますので、物事を冷静に考えることが不得意です。そこにイルボン(日本)を格下に見る差別思想が絡みます。

さて、もうひとつのトリヴィア。1957年だったかに、日本が「宗谷」という船で南極に「越冬隊」を送り込もうとしていた時、氷に閉ざされて動けなくなりました。これを救出に来てくれたのは、ソ連の砕氷船「オビ」でした。当時は東西冷戦の時代でした。近くにアメリカの砕氷船もいたようでしたが、「オビ」が、何か月も氷に閉ざされるはずの「宗谷」という船まるごとを救出に来てくれました。当時の日本は、最低クラスの砕氷性能を持った船すら所有できないような貧乏国だったのです。欧米の関心事項ではありませんので、これに関する英語の記事は皆無のようです。

今は簡単に検索エンジンを使えますが、多くの場合、どのような手法で検索結果を表示するのかわかりませんが、役に立つ場合が多いだろうと思います。コーリアンは東海と書いて、TongHe/DongHeと読むようですが、彼らの多くははこれがより正しい「日本海」の呼称であると考えているようです。今回、私はこの調べ物をしていて、Googleが管理すると思われるサイトに、本件で日本人の過激な人が使うような言葉で、書かれているページがあることを知りました。興味のある方は読んでみてください。Krusensternの名前も出てきます。

The Process Mer Du Coree become Broughton Bay, TongJoseonMan today

この文章を書いた人は何者でしょうか。ここまでコーリアンの人の気持ちを逆なでする文章を書くことにどのような意義を見出そうとしているのかまるでわかりませんね。英語を使って大きな波風を立てる、という点において、先日の松岡洋右のような才能の持ち主のようです。これは悪文の見本ですね。同じことを知的にクールに主張することが可能です。

それはともかく、我々は日本の水産庁、外務省がやっている、国際捕鯨委員会(IWC, International Whaling Commission)で日本の捕鯨をサポートするよう発展途上国の支持を金で買うやり方が欧米の知識人の顰蹙を買っていることを忘れてはなりません。普通の大多数の日本人は捕鯨が日本人にとって大事だとは思わないでしょう。そんなつまらないことで、日本の役人どもは日本人のさほど高くない評価を更に下げているのです。やれやれ。

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