字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2022年02月

最近は、性的マイノリティの人々の結婚が時々メディアに載ります。国により違いが大きいような気がします。背景に宗教的価値観があり、それが話をさらに難しくしているように感じます。でも、皮膚の色と同じで、本人がコントロールできないと思われる性的嗜好において、マジョリティがマイノリティに価値を押し付けるのはフェアーではないと私は思います。別の言い方をすれば、私はたまたまストレートですが、何かの弾みでゲイに生まれてきた可能性はあったはず。「癲癇(てんかん)」もそうです。本人がコントロールすることはできません。当人たちの自由にさせれば良いと思います。ただ、アメリカは、ナタニエル・ホーソーンという作家の『緋文字』という小説にもあるように、宗教的にかなり厳格な人々が建国した東北部から拡大した国ですので、今でも、硬直的な人が多いです。本日は、それらから少し離れて、結婚についての言葉を整理しようかと思います。

一夫一妻制のことを英語ではmonogamyと言います。mono-は簡単ですが、gamyとは何でしょう?例によってetymonlineを見ると以下のように:

monogamy (n.)
1610s, "practice of marrying only once in a lifetime," from French monogamie, from Late Latin monogamia, from Greek monogamia "single marriage," from monogamos "marrying only once," from monos "single, alone" (from PIE root *men- (4) "small, isolated") + gamos "marriage" (see gamete). As "condition of being married to only one person at a time," by 1708.

see gameteとあるのですが、gameteは、生物学の用語でドイツ人細胞学者によって造語された、との説明があります。そのgameteは、ギリシャ語からラテン語、さらにフランス語から英語へと伝わったとのことです。gameteで妻、gametesで夫というのがギリシャ語での意味にあるとのことですが、ちょっと込み入ってますので、引用は差し控えます。大事なことは、上記の英語の説明文のうち、前半は1610年代頃から、生涯に一度の婚姻を意味したmonogamy、これが1708年頃から「一度にひとりだけ結婚する」という意味に変わったということがわかります。ここから、日本語の「一夫一妻制」という表現が当てられたのでしょう。

これに対する形態はいくつかありますが、代表的なものは、「一夫多妻制」でしょう。オス1に対して複数のメス。イスラム教では公認の形態です。英語はpolygamyです。ここまではスッキリしています。

この逆も、ありえるはずで、一妻多夫制ですね。多くのオスがひとりのメスを共有する、ということです。英語では、polyandryと言います。andreの意味は男性ですので、納得。

更に、複数のオスが複数のメスと婚姻状態を維持するということもありえるはずです。これはpolygamyというのですね。polyamoryという言葉もあります。M-Wによると初出は1992年だそうです。かなり新しいということですね。

こんな事を知ってもあなたの人生が豊かになることは期待薄でしょう。でも知る課程を楽しみ、知識を自分なりに整理し、そこから立ち昇るかすかな陰影の揺らぎがあなたに一層の知的成熟をもたらしてくれるでしょう。

町山智浩の『アメリカの今を知るTV In Association With CNN』BS朝日の最近の放送で、私が初めて聞く言葉Streisand effectのことが扱われていました。今日はそれをネタにします。 

これは、Barbra Streisandという歌手の名前です。彼女は歌手、女優で The Way We Were という映画で、有名になったと思います。このブログで既に取り上げております。彼女の代表作です。
映画『追憶』(原題 The Way We Were) #155
このtrailerの画像からわかるように、ほぼ一見しただけで、彼女はユダヤ系の血筋だとわかります。(あるいは、中近東系…)名前もゲルマン系です。おそらく姓は本名なのでしょう。

彼女はMalibuに家を持つようですが、そこら辺一帯がカメラマンにより上空から撮影されて、大量の他の写真と共にweb上で公開されました。このカメラマンが気にしていたのはland erosionでした。そこに自宅が映っていたことを知ったBarbraは公開を止めるよう法廷闘争に出ました。それにより、返って、大衆の興味を引いて注目され、その写真が大勢に閲覧されたそうです。このことを指して、Streisand effectと呼ぶ、とのことです。つまり、秘匿すべく起こした行動が返って人々の注目を集めて逆効果になること、いうことですね。

チェックしたところ、これを辞書に掲載しているのは Macmillan でした。M-Wは無視している訳ではないようで、辞書に付随するWords We're Watchingというコラムのようなところで、標記の現象について述べて、最後の部分で、その理由(辞書不掲載の理由)を述べています。

https://www.merriam-webster.com/words-at-play/words-were-watching-streisand-effect-barbra

(このpostの冒頭部分にtwitterのURLがありますが、これは参考になりません。)個人的には、このpostの下の方に書かれている花の色の組合せの話の方が、さらに興味深いです。たしかに、一時期そのような組合せをよく見かけました。仕掛け人がNYCにいたということですね。

なお、ご参考に他の関連サイトのURLも記載しておきますので、興味のある方はどうぞ:
https://en.wikipedia.org/wiki/Streisand_effect

https://www.bbc.com/news/magazine-28562156

175 words/phrases

flat beer 気の抜けたビール
beat the wise guy out of you: beat the hell out of sb ボコボコにする
Not a chance of that お断りだね
quaint=old-fashioned
repossess it ここでは「買い受ける」の意味だろう。
arthritis 関節炎
rate 格付けされる
a beer on the house 店のおごりのビール1杯
You don't get rich giving things away. (お前は金持ちになると言ったが)タダで物をやるような金持ちにはなるなよ。(金に厳しく行け)
Metsが登場するので、このバーの場所はNYCということになる。Brooklyn地区にアイリッシュ系が多いと言われる。
Eddie here starts pounding on the bar: pounding???
demanding a round on the hous 店のおごりで1杯くれと言いながら
outwork=work hard
outthinkg=think hard
outscheme=plan well
outmaneuver=outdo
This'll get you there in style: get you there お前を負かす
in style 盛大に
binge 酒盛り
on me 私のおごりで
solid 信頼できる
credential 推薦状
prerequisite 前提条件
hit the ground running 即戦力になる
pursue 追う
avenue 道(比喩的に)
reenlist 再入隊する
quiche キッシュ
propound 提唱する
to its detriment 大損なのに
Pernod 酒の名前
pirouette つま先で回転する
the big time 一流どころ
(時間は関係ない)
bite the top off this 頭を食いちぎる?
schmuck バカ
crabs 毛じらみ
money multiplier 貨幣乗数(経済学用語)
a means to an end 目的のための手段(a/sに注意)
hurdle 本来の意味はハードル。ここでは「客を物hurdleと見よ」と諭している。前文の言い換え。
dazzle 驚嘆させる
baffle 幻惑する(ここでは)
Obi-Wan スターウォーズのキャラ
You got it going 急げ
bun 尻
the name of the game 大事なこと
Their little hearts are pitter-patting 小さな胸がドキドキする
In the wake of 続いて
slobber よだれを流す
crotch 股間部
stick with me 俺の側をはなれるな(比喩的)
gig 片手間の仕事(本業ではない)
I'll stick with the brew. このビールに忠実でいる同じものをもう一杯くれ
budding capitalist 駆け出しの資本家
antiquated 時代遅れの
obituary 死亡記事
self-propelled 自ら進むタイプの
meteoric 華々しい
exhaustion 憔悴
capitalization 資本投下
prospectus 収入目論見書
diamond in the rough 決まり文句 ダイヤモンドの原石
hack (ここでは)やり遂げる
get one's hands on 自分のものにする
aristocrat貴族> aristocracy
Chantilly lace レース織りの名前 Chは地名
wiggle 尻の揺れ
giggle クスクス笑い
puke 吐く
pass out 酔いつぶれる
a bad name for a joint: joint 安い酒場
dangle ちらつかせる
stand in our way 邪魔をする
dinkity-blink???
corny 田舎臭い<corn
admirer 崇拝者
pauper 貧民
hump セックスする
crap くだらん
Death Spasm 死の痙攣?
I'm here to piss on???
tooth fairy 抜けた乳歯の妖精。お金を置いて行くとされる。
doing a shoot: shoot?
jet-set 飛行機で飛び回って
peanuts 少額
cash off the books 裏金
chicks are always named after: chick?
inanimate object 無生物
brownstone brownstoneを貼った高級建物(茶系色の大理石)
on a roll 連勝中
unattached 相手のいない
one-night stand 一晩限りの関係
do a number on sb だます
assembly line hump: hump とはここではworkerのことだろう。
that does the book ガイド本に書かれている通りのことをする
make a novena カトリックの9日勤行(アイリッシュ系を示唆する)
brawl 乱闘
sewage 下水
Ipecac 薬の名前(嘔吐用?)
note for note コピーしたように
soused 酔っぱらった<souse 
Brillo タワシのブランド
molest 淫らなことをする
downfall 身の破滅
bile duct 胆管
touché 負けた、1本やられた!<フランス語
alky= alcoholic アル中
Come hither=come here
kicker 落とし穴
decimate 破滅させる(語源 10:1の割で間引いたから)
to piss them off 怒らせるために
star-crossed 悲運の
premonition 予感
do a job on sb ボコボコにする
virtue 長所
I'll race you 競争しよう
rip off 搾取する
wrack 苦しめる
corner 独占する
be charged up 力が余って
comatose 泥酔の
flugelbinder 靴ひもの端をとめるもの?英語ではagletという。
brag 自慢する
thatch わらぶき屋根
purl 刺繍
dreadlocks 縄状の毛髪
make out うまく行く
chippie あばずれ女
astound 驚かせる
senility 老化
check 預り所
protégé 弟子
a token..on a subway 昔NYCの地下鉄ではtokenが必要。
oosopher 卵子
ingrained 深く染み込んだ
take pride in sth 誇りに思う
proletarian プロレタリア
puddle 水たまり
webbed 水かきのある
moneyed=rich
case in point 好例
get over on やっつける、勝つ
nothing short of 正に~である
Mighty Casey TVドラマのキャラ
bad check 不渡小切手
Kept man 飼われるって訳だな
cut loose 捨てる
Louis Treize ルイ13世
smidgen= a little bit
shove down someone's throat 無理強いする
office boy 雑用係
get that heap out of the way あのポンコツ車を邪魔にならないところに動かせ
You stand around with your finger up your assジーっと待っていろ
play musical highballs???
sculptor 彫刻家
rave on わめきたてる
land (vt)釣り上げる
hustle だます
dare (n)肝試し
spook 驚かせる
burden 押し付ける
Hit the road! 出ていってくれ
bang down ドンドン叩く
have a lot of nerve いい度胸をしている
The hell you do. 信じられん
be hung up こだわる
piss off 出ていけ(この場面では「気にするな」の意味)
proctologist 肛門の医者
landlubber 陸の人間
I'm on my ass. 「俺は口やかましいのだ」が普通の意味。ここでは別の意味かも知れない。
run my mouth off 口からでまかせでしゃべる
blew the fucking lot 大損した
Walk me to my apartment. 家まで連れて行ってくれ
stink up the joint 大失敗をする
get by すりぬける

ロシアのウクライナ侵攻は私にとって驚きでした。それと引き換えにロシアは何を得ようというのでしょうか。プーティンは何かを焦っているのでしょうか。これであと半世紀はロシアの周囲のまともな国は反ロシアで結束できます。喧嘩をやるとき、最大の課題は、どうやって終わらせるか、です。始めるのは簡単。終わらせるのは大変です。日中戦争を思い出しましょう。結局泥沼のまま、アメリカに宣戦布告をするという最もバカな選択をした日本。対アメリカ戦の終わらせ方は、何のシナリオもなく、ただ国家解体の賭けでした。天皇、軍人はどこまでも世間知らずのおバカでした。

★ ★ ★ ★ ★

さて、これは有名な映画ですが、私は今回初めて見ました。「うーん」な映画でした。ただし、色々な意味で「教材」としての価値は高い、と判断します。興味のある方は「コメント欄」をご覧ください。

★ ★ ★ ★ ★

映画:『カクテル』(原題:Cocktail )
公開:  1988年

ジャンル:ドラマ

時間: 103 min

脚本:  Heywood Gould

原作: Cocktail by Heywood Gould

監督: Roger Donaldson

配役:
Tom Cruise as Brian Flanagan

あらすじ:除隊後の若者Brianが求職するが失敗。大学に顔を出すが失敗。一流バーテンダーへの道を歩む。ストーリーらしきものはありません。

聞き所:DougがBrianにバーテンの心得を教えるところ。

訛り:Dougには軽いBE

私の評価:
エンタメ度   つまらない☆☆☆ 面白い
文化理解要求度 高い   ★★☆ 低い  
熟語、俗語量  多い    少ない
早口度     早い   ★★☆ 普通
ビジネス用例  少ない  ☆☆☆ 多い 
------------------------------------------------------
合計           ★(満点15★)

台本総語数:11.2k   平均より1割多い (ただしlyricsも含まれる)

スピード:    11.2k/103/2=217 wpm    歌が多い

難解語割合: 175/11.2k=1.56%   多い   いわゆるmovie Englishがたくさんあります

予告編:(この映画のMT(movie trailer)を見ることができます)


スクリプト:
https://www.scripts.com/script-pdf/5713

コメント:
  • 映画の設定で、Brianの恋人Jordan(♀)は、NYCの自分のアパートメントに住むが、暮らしぶりと仕事がまるでマッチしていませんね。彼女はウェイトレスとして働いていますが、ジャメイカに遊びに行くし、部屋にはスキーセットが置いてある、という矛盾したライフスタイルです。1980年代でもウェイトレスには、いくら美人でチップが多かったにしてもこんなライフスタイルは不可能でした。一方、親はパークアベニューのペントハウスに住む超billionareという設定です。この背後にあるのは、アメリカでは、親が金持ちでも子供はそのこととは関係ないし、関係なく育てる、という教育哲学です。これはかなり強固な信条です。マンハッタンの高級レストランでたまに見られるのは、子供たちだけの、格下のテーブルで少しシンプルなメニューの食事をしている風景。つまり、親は同じレストランの別の特別なテーブルで豪勢な食事をしています。日本人だったら、同じテーブルで食べたら、と思うかも知れません。でもアメリカでは、成金以外はそのやり方を貫く人が多いような印象。このようなやり方を通じて、ちゃんとした親は、子供たちに、社会のスタートラインから這いあがるガッツを育てようとしているのです。親が経営する会社で就職する場合でも扱いは普通と同じ。親が生きている間に、自分が所有する大企業の経営権(つまり株)を子供に譲渡する例を私は知りません。「お前らに才覚があれば、銀行から借金して、株を買って支配せよ」という方針です。ただ、普通は親は子供よりも先に死にますので、死んだときには、相続させるのが普通です。(どこかの国の皇室のできの悪い息子を親の肩書を利用して有名校に進学させる、ということは徹底的にメディアに叩かれるでしょう。)こんなアメリカの金持ち文化の一端をのぞくという見方もできますよ。ちなみに、ドン・トランプの親はこの方針をとらずに子育てに失敗したと私は思います。
  • 役の名前がFlanaganとMooney、どちらもアイリッシュ系の、ありふれた姓です。他にもアメリカの文化の色々な側面が見えます。しかも、主役のUncleの名前がPatという典型的なアイリッシュ系の名前。こんな視点で見るとあなただけの発見があるでしょう。NYCには2つのMLBチームがありますが、MetsはQueensにあります。マンハッタンから、東側にBrooklyn、さらに東にQueensという位置関係。La Guardia APの近くです。対するYankeesはマンハッタンの北部Bronx地区にあります。地理的に、Brookly, Queensの人々にはMetsのファンが多い印象。ただし、画面のどこにも、アイリッシュと言えば必ず登場するギネス(Guiness)のハープがありませんね。ギネス社は宣伝料の支払いを拒否したのかも知れません。

このブログはかなりピンポイントなことを話題の中心にしておりますので、一般的な人気がないだろうと思います。しかもなるべく多くの人に来てもらいたいという気は私にはまったくなく、有能な、勉学意欲のある方々に読んでもらいたいと思っております。しかし、最近変なことがありました。ある特定の映画の、しかも単語の解説の記事へのアクセスが高まっております。その映画の語句の解説だけそうなのです。グーグルのアルゴリズムのいたずらでおこる、例外的な現象なのでしょうか。本日の話題は単語と聴き取り力養成と言うものについての私の意見です。

このブログで、英語の単語との付き合い方について、私なりの意見を表明したことが3,4回あるかと思います。でもこれはおそらく人により違うはずなのです。例えば、英語の経済ニュースを英語のまま読めばそれで終わり、という立場の人、例えば、銀行などのトレーダーが読むロイターのニュースでしょう。そのような方々には英語で読めれば十分ですし、ロイターの記事にはきどった単語、語句を使うことはないと思います。ですが、例えば、広報部のワーカーが、役員などのために、WSJの記事からいくつかをピックアップして和訳するような場合には、特に、その会社、業界と深く関連する記事の場合はある程度正確に、一定の時間内に、和訳する必要があります。その場合「正確に」とは、業界用語も忠実に適切な日本語に置き換えることまで含まれるでしょう。これら2例にある、英語のニュースとの付き合い方には、かなり差があります。当然、人によって、立場によって、目的によって英語の単語、語句、慣用句との付き合い方は違うことになります。ですので、私の意見はあくまでも一般的な意見として参考にすべきものです。

さて、聴き取りを主たる関心事項とするこのブログで、いままで180本以上の映画を取り上げておりますが、解説をする単語、語句、地名、特殊な用語などは概ね1%です。1本の映画で使われる単語は概ね1万語位ですので、平均100語/1本ということになると思います。逆に言えば、普通のオーディエンスには99%の語句は解説不要、ということです。これはあなたにとってものすごく大事な情報でしょう。つまり、もしかすると1%の語句について、初めから捨ててかかれば、取り立てて単語に時間、エネルギーを割くことなく、聴き取り力養成に集中できる、ということです。

最近のpostでご覧になったはずですが、それぞれの映画で解説された単語、語句は、広く色々な映画で繰り返し登場する可能性は低いようです。「おっぱい」に相当する言葉を除けば、再頻出語でも2割の作品に登場しただけなのです。これには少し説明がいるでしょう。例えば、映画で That's bullshit. そんなのは出まかせだ。というセリフがあったしても、私はbullshitを取り上げて解説することはありません。そんな言葉は頻出語であり、文脈によって「出まかせ」「嘘」「どうでも良いこと」です。つまり、映画で頻出だからと言って、解説されるとは限らない、ということです。日本人にとって、馴染みのない単語、語法、用例の場合には解説されるでしょう。

私の考えでは、日本人はあまり短期間に集中的に勉強する、ということの大事さを判っていないと思います。あるいは、体力的にそのようなやり方に向いていないのでしょう。でも外国語の勉強では、ダラダラと続けるのは賢明ではありません。このブログでは多くの人は、3か月程度のトレーニングで卒業可能だ、と想定しています。あまり、聴き取りの基礎力のない人だと6か月程度かかるかも知れません。もしあなたが1年以上聴き取りに挑戦しているのであれば、どこかに大きな問題があると思います。最大の可能性は、勉強方法に問題がある、でしょう。我々には日本語の聴き取りではトレーニングは不要です。ですので、英語の聴き取りを学ぶにしても、誰でも一定の実用的な水準まで到達できるのです。

「卒業」ですが、それはどのようにして?おそらくあなたにとって卒業の日は突然来るはずです。ある日突然自分の聴き取り力が飛躍的にアップしたことを実感するのです。なぜそうなのかは説明できません。私の場合そうでした。他の人とその種の話題で話した時でも、ほぼすべての人が突然来た、と言っていました。突然に来る、というのは実感の事柄です。実際には、徐々にあなたの頭の中の海路が整理されてきているが、それを実感する時、それは突然に来たように感じられるのです。その突然が来ると、それまで聴くことに集中する必要があったのに、それ以降は、余裕で聞き流しができるようになります。おそらく、ですが、そのような頭の中の回路(英語聴き取り高速道路)造成は、夜寝ている間のような気がします。大した根拠はありません。もしそうであれば、ですが、朝勉強し、通勤途中でも勉強するタイプであっても、夜寝る前にもう一度5分で良いので、改めて集中して聞いて寝落ちする、ということをお勧めします。(あるいは聴き取り卒業の方の場合、夜、寝落ちする前に自分の単語帳をバーっと眺めてみる、でも良いでしょう。夜寝ている間にあなたの高速道路は日々アップデートされているはず。)あるいは、別のアイディアとして、速度可変の再生機をお使いの場合、3割程度スピードアップして聞いてみるのも効果があります。ポイントは、脳に飽きさせない(=良い刺激を与え続ける)、ということです。「耳タコ」だと脳はだらけるものです。

参考になりましたでしょうか。

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