字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2021年10月

本日は投票日。ぜひ投票に行きましょう。あなたの投票が将来のあなたの生活に直結しています。

このブログでのネタのシリーズのひとつは、有名人の残したbest quoteです。本日はニュートンです。

Isaac Newton  (1642-1727)は、おそらくsavant syndromeを患っていたであったろうと言われています。ですが、300年以上も前の人であり、実態は現代の素人にはわかりにくいのだろうと思います。ただ、私が知る彼の断片からはそうは思えません、歴史上稀な天才だとは思いますけど。

彼は84歳で死に、ウェストミンスター寺院に、国王たちの墓に囲まれて、葬られました。別の墓に葬られて改葬されたのではありません。科学者でウェストミンスターに葬られた最初の人だそうです。いかに生前から名声が高かったかを知ることができます。生まれたときは未熟児で医者からは短命だろうと言われていたそうですが84年生きました。生まれはリンカーンシャーの小さな町Woolsthorpe-by-Colsterworthで、ロンドンから約150km位北にあります。家系は平民ですが、Queen Anneにより1705年ナイトに叙されました。面白いなあと思うのは彼の家の家紋court of armsです。黒地にX型に太い骨(腓骨)を組み合わせた、まるで海賊のようなものです。気になる方は、下記をチェックしてみてください。彼は、実際にこれを手紙のシールなどで使用していました。

https://en.wikipedia.org/wiki/Isaac_Newton

彼が残した名句はたくさん伝えられておりますが、私が最も素敵だなと思うものを本日は取り上げます。オリジナルの前後関係を探りましたが、詳しくはわかりません。ただ、あるサイトでは、彼の人生における業績をを要約してみるように問われて、ニュートンが応えて述べた、と言われています。現代英語ですので、おそらく編集されているのでしょう。

I know not how I seem to others, but to myself I am but a small child wandering upon the vast shores of knowledge, every now and then finding a small bright pebble to content myself with while the vast ocean of undiscovered truth lay before me.

every now and then は、every なしでも見かけます。M-Wの説明と併せて書くと、everyが付くときもあれば、付かない時もあり、now and then 以外にnow and againもある、ということのようです。everyが付く方が頻度が高いという含みがあるのだとか。いずれにせよ、それらは全部「時々」でよろしいのでは。

(every) now and then 
(every) now and again
every so often 

なお、どの辞書でも共通しているカッコの使い方があります。( )は省略できる単語、[ ]は直前の語と入れ替えできる単語を表します。すると上記の3行に渡る組合せは2行に圧縮できます:

(every) now and then [again] 
every so often 

(私の訳)自分が他の人にどのように映るかは知るところではありません。が、自分としては、科学(knowledge)という広大な浜辺の上でさまよい、時折、素晴らしく輝く小石を発見する幼児に過ぎないと思っています。その眼前には、まだ知られていない真理の広大な大海原が広がっているのです。

本当は、while以下を上記の語順からではなく、後ろから訳し、岸辺(shores 複数形なので「大陸」「陸地」とも訳せる)と大海原vast oceanとを対比させたいのですが、このやり方は、麻薬です。それをやると、英語を文末から訳す、という麻薬を利用することになります。また、この文は、私の好きな文なので、本当はもう少し、良く響く日本語にしたいし、できるのですが、それをやると少し原文から離れることになります。あなたも私も学んでいる身ですので。このブログでは和訳はほとんどしません。読者に、ある一定レベルの英語力を求めていますので、その必要がないからです。ただ、原文のまま味わうだけでも素晴らしいquoteを、更に日本語として洗練させる、という試みは価値があると思います。ましてや、この英語がニュートンの当時の、古い英語で書かれていたのであれば、ぜひそれに合わせて、古雅な日本語に訳することも意味があるでしょう。

このニュートンの文は、英語でも、日本語でももう少しいじりたくなります。いじればもっともっと良くなると思います。彼が300年以上前に言ったことは、インターネットの現代にあっても、なんら変わっていないように見えます。

私が見るNHKのある番組で使われる曲を聞いてその歌詞を聞き取ってみましょう。そして、その背景を探ってみませんか?

その番組の名は『ヒューマニエンス』。番組の冒頭と途中で何度も使われる曲のタイトルは『21世紀の精神異常者』です。大昔に初めて聞いたときは、結構すごいなあ、と思いましたが、このLPを買いたいとは思いませんでした。演奏は上手だし、印象的なのですが、愛聴する気にならない音楽だと私は思いました。比較的最近PC的改題が行われたことを今回知りました。『21世紀のスキッツォイド・マン』に変えられたそうです。何のことかわからなくなります。元々、抽象的で分かりにくい歌詞です。


King Crimson - 21st Century Schizoid Man (Including "Mirrors") 

50年以上前の曲ですし、極一部なので、歌詞の一部をコピーすることは許されるでしょう。

Cat's foot, iron claw
Neuro-surgeons scream for more
At paranoia's poison door
Twenty-first century schizoid man
 
Blood rack, barbed wire
Politician's funeral pyre
Innocents raped with napalm fire
Twenty-first century schizoid man

変で、刺激的な歌詞です。形容詞をほとんど使わずに名詞を使って形容詞として使っています。
claw more doorで韻を踏んでいると歌い手は思っていますので、これはBritが書いた歌詞だと想像できます。AEでは韻になりません。
wire pyre fire で韻を踏んでいます

poison doorのpoisonとは「毒」というよりは「死に至る」という意味でしょうか。

schizoid 精神病患者
rack ベッド
barbed wire 有刺鉄線 
pyre 薪(まき)

これらの単語は人により解釈され方が違うでしょう。おそらくそれが制作した人の思いなのでしょう。あまりピンポイントのイメージだと不気味さがうまく伝わらないのでしょう。で、誰がschizoid manなのでしょう?

そして、この番組のエンディングで使われる曲は、I put a spell on you、歌手はJay Hawkinsです。他の、たくさんの歌手がこれをカバーしています。歌詞が少しあるいはかなり違いますが、どの曲でも不気味さを感じさせてくれます。不気味さの程度で見るとJay Hawkinsの歌詞は軽い方だと思います。




こちらの方はかなり歌詞が聞きやすいと思います。ただ、Stop the things you do なのか、you dellなのかがよくわかりません。dellは辞書によるとslangで女性を意味する名詞のようです。you do であるとしましょう。spellはここでは「呪い」でしょう。

どうでしょうか。つまりこれらの2曲の歌詞の意味を番組制作者たちは十分知っているのでしょうか。仮に知っているとして、なぜこれらをこの番組に使うのでしょうか。視聴者がschizoid manだから?おそらく彼らは意味を知らないのでしょうね。他のTV番組でも色々なアメリカの歌、特にポピュラーソングを使いますが、画面と歌詞がまったく馴染まない組合せはよくありますよね。それに気づく度に私は少し暗い気持ちになります。英語の音声、文字、歌って日本人にとって何なのでしょうか。例えば、Tシャツの胸に書かれた英語のメッセージ。同じものをNYCの地下鉄で着ていたら殴られること必至のものを平気で着ている日本の若者たち… 彼らは知らないのでしょう。いつまでたっても日本人は英語の世界ではまったくの部外者なのでしょう。

有名人の英語を聞くシリーズ、本日は孫正義氏です。YouTubeではさほど選択は多くないようです。本日は以下のものを選びました。David Rubinstein Show です。おそらくBloomberg社の配信するものでしょう。Davidは、アメリカで著名な実業家で、非常に成功した人です。名前から推測するにユダヤ系でしょう。かなり早口ですね。孫氏は佐賀県の生まれのようです。

私は以下のclipの最初の10分位を聞きました。日本マクドナルド社の当時の社長(藤田田 ふじた・でん氏)に会った話は有名でしょう。今回改めて聞いて思い出しました。

孫氏は相当リラックスしていますが、Davidの方は生真面目な話し方をする人のようです。この、放送を前提とした、英語のインタビューで、ここまでリラックスできるということ自体が彼の英語の力を暗示しています。(湖が十分深ければ、波立たない…)孫氏はアメリカの高校を卒業しているようで、その後UCBだったかに進みました。

孫氏は非常にユーモアのある方のようです。それに間の取り方が非常に素晴らしいですね。普通、インタビューの相手がこのような著名人で、早口だとそちらに引っ張られる可能性がありますが、まったくそのようなことはありません。素晴らしいですね。この間の取り方ですが、おそらく彼は同じ話を日本語で何度もやっていたのでしょう。その度に微調整をして、今日の間になったのだろうと私は推測します。ただ、私は日本語で話すときの間と、英語で話すときの間がほぼ同じかどうかはわかりません。笑顔も度々登場します。素晴らしい。以下はYouTubeへのリンクですが、なぜか、「窓」の見え方はいつもとは違いますね。それは私の選択ではありません。




発音の細かな点についていくつか指摘したいことはありますが、これほど見事なインタビューであれば、そんな些末なことには意味はありませんよね。ひとつだけでも、我々がここから学ぶべきことは、早口でしゃべらなくても、間の取り方で凡庸な内容も高尚に聞こえるものだ、ということでしょう。

個人的には、彼の率いるソフトバンク・グループがどこまで彼の信条を反映したものなのか、常々疑問に思っておりますが、どうもそれは彼に由来する事柄というよりも、彼の部下が持つ文化なのかも知れません。これ自体が多分に情緒的な話ではあります。外連味(けれんみ)のない、彼の人柄が出ている素晴らしいインタビューです。

本日はアプリを1つ紹介します。と言っても、私は使ったことがありません。ユーザー経験ゼロです。

アプリ「発音博士」 あなたの音声を発音記号にしてくれるそうです。単語単位で辞書などの発音記号との比較が可能になるようです。欠点も少なからずあるでしょう。評価では、否定的な意見も見えますね。最近個人的に関心を持ったのはこのアプリです。果たして、あなたのLの発音はちゃんと「発音博士」に聞き取ってもらえるでしょうか?

これを使わなくても、自分の英語の音声を録音すると、色々なことを知ることができますよ。自分の声が想像とかなり違うのに驚きます。
以下は、本日のダラダラなコメントだけです。ご参考になりますでしょうか。

(1)トランプが大統領に在職していた時に、Huaweiをアメリカの政府調達物から排除する決定が下されました。それは、事実上、アメリカ企業は同社から部品、製品を調達するな、というembargoを意味しました。Huaweiは個人情報を中国に送信しているとアメリカ政府は主張していました。その一方で、それより2,3年前に、ドイツで、カスペルスキーというロシアの会社が造った、インタネットにつながる、話す人形が家庭内を盗聴をしているという理由で、ドイツ政府が輸入禁止、使用禁止にしました。違反者はjail sentenceもあるという禁止です。このドイツの決定をお忘れの方もいるでしょう。下にURLを貼り付けておきますので、興味のある方はチェックしてみてください。BBCの記事で、平易な英文で書かれています。個人としてできることは限られているでしょうが、極力リスクと思われるハードウェア、ソフトウェアを利用しないことに尽きると思います。なお、私はFBを利用しようとはまったく思いません。あれだけの個人情報を自分でザッカーバーグの会社に申告する? Never ever!

https://www.bbc.com/news/world-europe-39002142

実は、私のスマホに市販のセキュリティソフトを入れていた時に、知ったことは、スマホのアプリは随分と外部に色々な情報を送っている、ということでした。いちいちアプリが不審な行動をするとそのソフトが教えてくれました。ある回転寿司チェーンの予約アプリは週1位で中国のサーバーにつながっていました。NHKのらじるというアプリも、ドイツのサーバーにつながっていました。NHKに問い合わせましたが、返事はありませんでした。その時の経験から余計なアプリは使わないことにしております。夜寝る時には機内モードにして寝ます。昼間も時々変なことをしていないかチェックします。余計なアプリだけではなく、関心のあるものも我慢して極力使わないようにしています。私の家族にはスマホを1人で複数台持って、ほぼ素の状態のものがメインで、色々なアプリを入れるものをサブとして使っているものがいます。今はスマホ代以外のコスト(通信コスト)はうまくやるとほぼゼロにできますね。サブにだけ関心のあるアプリをダウンロードし、飽きたらすぐ削除するのだとか。私の場合、複数所有は少し面倒なので、アンドロイドを1台持っているだけです。

同時に、Huaweiなど中国メーカーのものは使いません。昔カスペルスキーのセキュリティソフトを使っていた時代があったのですが、上記のドイツ政府の件があったので、二度と使うつもりはありません。

(2)また、カフェ、新幹線、図書館などでの無料Wi-Fiを利用することも一切ありません。多くの会社では禁止していると思いますので話は簡単でしょう。

(3)アンドロイドとiPhoneを比較すると、私の評価では、アンドロイド機器の方が優れていると私は思います。画面の割れやすさ、バッテリーの持ちではアンドロイドの圧勝、カメラなど画像関係の性能ではiPhoneの勝ち。値段を考慮すると総合でアンドロイドの勝ちというのが私の評価です。

(4)電話帳に登録していない人からの電話には一切応答しない。(録音があれば聞きますが…)登録していない人からのSMSは無視。心当たりのない人からのメールは読まずに削除。知らない人からのSNSダイレクトメッセージは削除。シンプルが一番良いと思います。

(5)広告をブロックする、検索履歴を残さないブラウザーを使用。仕方なく使う場合は、手で削除。(おそらく削除しても意味はないでしょう…)

アーカイブへのリンクが壊れておりました。更新いたしました(16:00)。大変失礼いたしました。

本日の話題の前に。10月26日火曜日のTV放送(BS12 21:00-22:00)で、森林火災のことを扱う、英語のナレーション、日本語字幕の番組がありました。この放送の冒頭部分を私は見逃がしましたが、途中から見ました。この番組は大変すばらしいので、皆様にお知らせする価値があると思いました。これは前編です。後編の放送は11月2日火曜日BS12 21:00-22:00です。無料放送で、誰でも視聴できます。英語はBEですが、ゆっくりと話す、癖のない発音でした。森林火災の原因の大半は人間が勝手に、松、ユーカリプタスなどの燃えやすい樹木を植林したことだと私は理解しました。(冒頭部分を見逃したので、少し誤解があるかも知れません…)これらの樹木は自分と周囲を燃やすことで、太陽光を集めやすくし、灰がリッチな環境を自分の種(将来苗になるもの)に残す戦略をとり、火災鎮火後に殻から種子を飛ばすとのことです。BBC制作かなと思いましたが、itvという会社だそうです。

さて、先日、映画『駅馬車』での馬の取り扱いについて私の非難を書きました。アメリカのいくつかの州では馬などへの残酷な取り扱いを禁止しています。改めて調べて、一番簡単に検索できた、オクラホマ州の法律を引用します。平易な英語で書かれていますので、速読で十分ですので、ぜひここに引用した文、特にboldに注目して読んでみてください。horse tippingとは「馬を倒す」ことを指します。

§ 1700. Bear wrestling--Horse tripping
quoting from "Oklahoma Statutes Annotated. Title 21. Crimes and Punishments. Part VII. Crimes Against Property. Chapter 67. Injuries to Animals" 
source URL: Michigan State University Animal Law Legal Center

§ 1700. Bear wrestling--Horse tripping
A. It is unlawful for any person to:
1. Promote, engage in, or be employed at a bear wrestling exhibition or horse tripping event;
2. Receive money for the admission of another person to any place where bear wrestling or horse tripping will occur;
3. Sell, purchase, possess, or offer a horse for any horse tripping event;
(the rest skipped)

D. As used in this section, "horse tripping" means to cause an animal of the equine species to fall or lose its balance with the use of a wire, pole, stick, rope or other object. The term does not include the lawful laying down of a horse for medical purposes or for the purposes of identification.

全文は上記のURLで見ることができます。

我々はequineという言葉には慣れていませんが、このブログの昔からの読者なら、それはウマ科を意味するラテン語由来の言葉だろう、と推測ができるはず。その通りです。イヌ科はcanine、ウシ科bovine、等々なぜか動物のグループを扱うラテン語は韻を踏むような語形になっています。これに興味を感じる方は以下の、このブログのアーカイブを参考になると、特にcollateral adjectiveについて、楽しんで知識を増やすことができかも知れません:



なお、アメリカに少し詳しい方は、horse tippingを聞くと、思い出されるバカ話 cow tippingを思い出すでしょう。これについてはまたいつかネタにしますので、知らないかたはそれまでお楽しみに。

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