字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2021年05月

最近、私の使用する、ブラウザー(ウェブサイト閲覧ソフト)のうちサブの方で、マイクロソフト社と私の間で静かなバトルが続いております。起動時に表示されるサイトは私の設定ではM-W社のportalのはずですが、何度もMS社はそれを消して、私の意思とは無関係のサイト(MSN?)に上書きされます。今度は、私が設定変更自体できないようにどこかに隠されてしまいました。MSは困った企業文化を持っていますねえ。おそらくBill Gatesがいた時代のものを色濃く残しているのでしょう。MSはアップルのパクリをやっていました。よくアップルが訴訟を控えているなあといつも感心しておりました。まあ、別にサブの方なので、どうでも良いです。そのうちChromeにするつもりです。MSには本末転倒だと思いますけどねえ… なお、私のメインのブラウザーはここには書きませんが別の会社のものです。なぜそんなことになっているかというと、昔はMS社のブラウザーでは画面が崩れることがよくありました。そんなことがないようにと、世界中のウェブ技術者が集まって「文法」を決めているので、どんなフォント、文字サイズ、画面サイズ、画面縦横比でもちゃんと見えるはずなのですが、MS社はその文法を無視していました。これが同社の企業文化です。自分を過信していますね。これほどユーザーに愛されない民生用製品の会社も珍しいでしょうね。私は早くG社が潰してほしいと願っております。

さて、本日の話題は、私の苦手な t-sound のお話です。これは避けて通るわけには行きません。

あなたは cotton / kάtn/という発音の時、どのように発音しますか?脇に添えた発音記号の通りには発音しないと思います。曲者(くせもの)はこの発音記号での赤インクの部分です。発音記号では /kάtn/ となっていますが、実際の発音は/ kάʔn/という風になります。/ʔ/のところで、声帯を通る息を止めて「発音」します。goo辞書の音で確認しましょう。以下のURLをタップして、収録されている音を聞いてみてください:


このブログで/ʔ/についてはだいぶ前に扱いましたが、その後取り上げておりませんでした。goo辞書に収録されている、この変な音、息を止め、飲み込んだような音、これがglottal stop /ʔ/という音を使って発音した /kάʔn/です。

この発音、私が得意かどうかと問われれば、苦手です。私は自分でそう思い込んでいるだけらしいのですが… いずれにせよ、これなしで、英語を話すことは可能です。非常にclearに発音することが求められる場合には、できるだけglottal stop /ʔ/を使わずに話されることが多いように思います。ですがcottonのように使わなければいけない単語もたくさんあります。

例えば No, I can't.と発音する時のcan'tは、contractionと呼ばれますが、won'tなどと同様にすべてglottal stop /ʔ/で発音される可能性があります。あなたがしなくても、あなたの周りの人はそう発音する、している、するだろうと思います。それだとunclearな場合には、たとえば、あなたが聞き返した時、その人は仕方なく/kǽnt/と発音してくれるだろうと思います。

上記の情報は、一部の人には初めての話かも知れません。増してや、辞書の発音記号と発音とが異なる、ということに気づく人はあまり多くないと思います。しかし、英語の発音に自信を持ちたいのならば、そして聴き取りに自信を持ちたいのであれば、glottal stop /ʔ/は避けて通るべきではありません。幸い、YouTubeでglottal stopで検索すれば山のように発音と解説が出て来ます。

シーザーなのか、カエサルなのか。ラテン語に近い発音は後者ですが、英語では前者を採用しています。ラテン語でCaesarと書いて英語でシーザー。この綴り字と読みを見て、英語国民は少し頭が弱そうだと感じる人が多いかも知れません。(私はどちらも正しいと考える方です…)英語はなぜ「シーザー」を採用するのか、あなたは考えて見たことはありますか?私はおそらくフランス語の影響だろうと思います。フランス語で同じラテン・アルファベットを/se.zaʁ/と発音します(wiktionaryによる)。見慣れない記号が2個ありますが、英語のこのブログではあまり気にしないことにしましょう。要するに「セザール」と発音します。現代イタリア語ではCesareと書いて「チェザーレ」と発音します。プリニウスという博物学者兼軍人がいましたが、彼のラテン語での綴りはPliniusです。英語ではPliny (the Elder)と綴りますが、フランス語ではPline /plin/となります。イタリア語ではPlinioです。フランス語とイタリア語は姉妹言語なのでお互いに気にしあいます。この辺りは歴史的な要素が絡み合ってきますが、日本にはおそらく明治時代になってからPliniusが入ってきましたので、ラテン語での読みを輸入したことになります。つまり日本も時代的な要素とは無縁ではありえない、ということですね。明治維新の頃は英語がlingua francaとなっていましたので、英語式の訛りでも良かったのかも知れません。いずれにせよ、英語には、おそらくlingua francaであったはずのフランス語から多くが入った可能性が高いと私は思います。これがローマ人の名前の英語が少し変な理由でしょう。

さて、先日Quora (質問箱サイト)を見ていたら、意外な質問が。カエサルは何回刺されたのか?そう言えば、気にしたことがありませんでした。それと関連する事柄を少しいじります。

(1)まず何回刺されたのか、は何個の刺し傷があったのか、ということでしょう。
ある説では23個、別の説では33個です。これは何を意味するのでしょうか。ある解釈では、「あいつは刺さなかった」と後で言われるのが嫌で、暗殺者が代わる代わるに刺した、というのが真相だとか。ほとんどチンピラの渡世のようです。でもよく考えるとカエサル自体が少し前ガリアで「シノギ」をして回っていた訳ですので、渡世の義理で、チンピラがヤクザの頭(かしら)を刺したようなものかも知れません。

(2)誰の刺し傷が致命傷だったのか。
諸説あるようですが、私が気に入ったのは、autopsy reportがあり、死因は失血死と報告されている、とのことです。たしかに20数個以上刺されればその可能性の方が高いかも知れません。ただ、別の説では2回目の刺し傷が大動脈に達していた、との説もありました。ただ、その2回目の傷を与えたのが誰かは私にはよくわかりませんでした。胸骨で守られている大動脈などの血管を刺す、というのはかなり手慣れたやり方です。単に大怪我をさせることを狙ったのではなく、殺すことを目的とした、プロの手並みというべきでしょうか。それなりの長さの刃物を、しかるべき角度で刺した、つまり、腹のあたりから、心臓の方に向けて突き刺した、ということでしょうね。人間の血液は4L位と言われています。1/3で失血死すると言われていますので、1.5L位は現場に流れたのでしょうか。

(3)暗殺の目的は何であったのか
カエサルはdictatorの地位にありました。それはemperorではありません。彼の義理の息子Augustusが初代のemperor皇帝となりました。共和制支持者にとっては、dictatorは許せなくて、emperorは許せたのでしょうか。内戦後、初めはカエサルは三頭政治 triumvirate と呼ばれる、3者共同の統治者の一人でした。そのうちライバルが減り単独で統治するようになり、dictatorとなりました。これは今日の英語にそのままで残っていますね。独裁者を意味します。ですが、etymonlineによると、dictatorの語源は、最初からその意味ではなく、14世紀に、フランス語から英語に入り、単独の裁判官を意味し、その後「独裁者」に変わったそうです。イングランド系の北米植民地では、統治のトップはmagistrateと呼ばれていました。magistrate=judgeです。いずれにせよ、暗殺の目的が私にはよく理解できませんね。なお、triumvirate の語源は、 古ラテン語の trium virum, tres viri の所有格複数形から英語に、との説明です。uにアクセントがあります。

(4)カエサルとは何者だったのか。
彼はガリア地方をたしか7,8年間移動し続けました。戦闘行為があった場合には、敵の兵士などを捕虜にして、外国に売ったそうです。奴隷商人が足しげく通ったらしく、1度の最大の取引では5万人のガリア人奴隷を売却したそうです。なお、箕輪成男氏の見積もりではカエサルは合計100万人のガリア人を奴隷として獲得した、と書いています(*)。奴隷の価値は当時高かったので、彼は当時のローマ帝国の貴族の中で最も豊かな人だったようです。これが彼の長期にわたる行軍を財政的に可能にしたのでしょうね。言わば焼け太りの行軍だったというわけです。ということは、ローマ帝国の軍隊といえども、公のお金と私のお金の区別は曖昧だったということでしょうね。なお、当時のローマの人口はおおむね100万人(市民と奴隷)と言われています。

なお、パピルスのロールと、ローマ数字と算盤abacusで、複式簿記なしでやる当時の会計担当は相当難儀な仕事だったと思います。しかも毎日何万人もの軍人と奴隷に食料を調達して食べさせなければならず、調達係は別にいたでしょうが、金(きん)、ローマ貨幣、現物の入出庫、自然減(=死亡)、着服への誘惑…毎日が胃痛との戦いだったかも知れません。(戦わずローマに忠誠を誓う部族もいたので、そのような部族の地域では、首長に土産を与えて、安全に抜けていったのだそうです。)そういえば、カエサルの家庭教師はガリア生まれの奴隷で、役目は、カエサル家での子供教育でした。名前は Marcus Antonius Gnipho、あるいは単にGnipho、英語では最初のgは発音されません。

果たしてブルータスの一刺しは致命傷だったのかはわかりませんでしたが、少しは見通しがよくなったような気がします。

(*)『パピルスが伝えた文明』箕輪成男 出版ニュース社2002

昨日の続きです。

3)加速
この静かな、シオニズム(新イスラエル建国運動)は、1894年のドレフュス事件で転機を迎え加速したと言われています。なぜか?それはフランスという国は比較的ユダヤ人に対して穏健な扱いをしている国というのがユダヤ人社会の一般的な認識だったのですが、そのフランスでさえ、反ユダヤ主義に傾いていると認識されるようになったからです。ここにロシアでの、農奴制への不満をそらすための国家ぐるみのユダヤ人弾圧が加わり、ロシア、ポーランド、スペイン、ドイツ、トルコなどからユダヤ人がイスラエル地区に戻り始めます。(あるいはアメリカに移住。)ここは当時はオスマン・トルコ領でした。次の転機は、ホロコーストと終戦です。第2次大戦終了後はさらに多くのユダヤ人がイスラエル地区に戻り始めました。その間約50年。この間に、あれほど恐れられたロシア帝国は瓦解し、共産党独裁ロシアおよびソ連圏(ロシア+衛星国家)が成立し、ナチス・ドイツが倒れました。そして次の50年ではソ連も倒れました。

戦後の動きで私にとっては印象深い話を。ユダヤ系の人々が荒れ地を買い、地元のアラブ人を日雇いで雇い、共に働き農場をつくる動きがあちこちで起きました。アラブ人はトルコ系の農場の払う日当よりもユダヤ系の農場の方が高かったのでそちらに流れました。フランスのロスチャイルド家(ユダヤ系資本)はワイン醸造所(1社)を投資、建設し、周辺の農家にブドウを生産するよう促しました。当初はユダヤ系が少数派だったので、いろいろ迫害があったようです。それから数十年。今はユダヤ系の方が多数派となりアラブ系の人々の農場にプレッシャーをかけているようです。

4)政治、経済
パレスチナ人の意思を代表するといえる組織は何かとなると内部抗争があるためはっきりとしません。ガザ地区ではHamasと呼ばれる一派が優勢と言われています。その主な理由は、Hamasが汚職をしないから、だそうです。アラブ人の世界が腐敗と無縁でいることは難しいようです。有能かどうかよりも汚職度の方が決定的ということでしょうか。(後述の理由で私はHamasが清廉だとは思いません。)

ガザ地区の場合、GDP per capitaはUS$2,900とあるサイトにありましたが、おそらくこれには外国からの支援が相当含まれているはずであり、しかもまだ相当部分が捕捉されていないと思います。私の理解では、大体年間1000ドル位、プラス援助が最低1000ドルです。いずれにせよ、最貧国になります。まずこれを脱すべきですが、HamasあるいはPLOにその意思、能力はあるでしょうか。対してイスラエルでのGDP per capitaはUS$43kで、日本とほぼ同じです。普段ガザ地区の人々はほとんど生産活動をせずに、おそらく海外からの経済援助、武器援助に頼って生活していると私は想像します。自立する気はあるか?ないと思います。初代のPLO議長アラファトはエジプトの将軍養成学校卒です。その後、生涯軍人のような生活をしました。一度も生産活動をしたことはありません。戦争、テロは大いなる費消行為で、別の誰かが行う生産活動の裏付けがあって初めて可能です。仮にPLOが戦争国債を発行したとしても引き受ける人はあまりいないでしょう。ということは戦争国債以外の財源で運営されているのでしょうか。そもそもPLOとは一体何なのか?政治家の集団?軍人であれ、それ以外であれ、一度も生産活動にかかわったことのない人々と言って良いと思います。PLOには収税の組織があるのでしょうか。パレスチナ人には納税の意識はあるのでしょうか。そもそも広義の「イスラエル」と呼ばれる地区で、公職選挙の投票、入植地の登記、所有権、法律、徴税権、警察権、裁判権、治安維持、行政を担うのはどこの統治組織なのでしょう?イスラエル以外にまともな統治機構は存在するのでしょうか。かつてはオスマン・トルコがそれを担っていましたが、今は?アラブ人にその気力、能力、組織、資金的裏付けはあるのでしょうか。

テロに対して空爆などの報復があるのは過去の例から明らかであるにもかかわらずHamasが無差別ロケット弾攻撃をイスラエルにくわえ、イスラエルは報復として無差別空爆を行います。空爆を抑止する最善のものは自前の空軍ですが、Hamasは持っていないと思います。その結果が直近のニュースで見る、ガザ地区の瓦礫の山です。この破壊で自分で稼ぐGDPは更に減るでしょう。Hamasの攻撃は本当に「国民」の意思なのでしょうか。私が想像しますに、おそらく海外からの武器「援助」には、たとえばイスラエルに対してロケット攻撃をいついつまでに実行する、ということが条件に入っているのではないでしょうか。その見返り条件(金品)があり、それが欲しいためにHamasは実行に移すのではないかと思っています。資金源はムスリムだろうと想像します。別の言い方をすると、裕福なイスラムの国が自分の手を血で汚すのではなく、カネでHamasに実行させているだけでは、と想像します。もしそうならば、このタカリの構造をなくさねばなりません。ただし、私は証拠を持っているわけではありません。想像しているだけです。ですが、この想像は色々な事柄をよく説明できますよね。ガザの人々の人権のためには、私は国連の平和維持軍がガザ地区で活動すべきだと思います。ガザ地区で消費される軍事物資はおそらく100%エジプト経由の地下トンネルで運び込まれます。それは正しい武器取引なのでしょうか。一部のエジプト人は、小麦粉、バターから重兵器、医薬品までの各種取引で相当な利益を得ている(売り手独占)はずで、エジプトの警察、軍隊はそれを見ても見ぬふりをして賄賂を得ているはずです。

今ヨーロッパで売られている農産物(野菜、果物)の少なからぬ部分がイスラエル産です。GAPと呼ばれる、先進的仕組みを農業に導入している一方で、価格競争力が非常に強いためです。今日本でも普及している、潅水(かんすい=水やり)システムはイスラエルの特許を使用したものが結構多いです。貴重な資源である真水を最大限効率的に農産物に与える灌漑(かんがい irrigation)の最も省資源的なシステムで、灌漑につきものの塩害が極めて起こりにくいシステムなのだそうです。

イスラエル国内で生活をするアラブ系の人々。彼らの多くはいわゆるパレスチナ人でしょう。過激思想を持っているわけではなさそうですが、あらゆるところに少数派の悲哀があるようです。彼らの圧倒的多数の人々は耐え忍んでいるわけです。反イスラエル的なアラブ人からすると裏切り者、売国奴と言われるそうです。しかし生産活動に参画、平たく言えば、就労しないと生活が成り立ちません。生涯不労の「愛国者」、生産活動をする「裏切り者」、どちらが人間としてまともでしょうか。

アメリカのキリスト教「福音派」evengelistと呼ばれる人々は、過去からユダヤ人に同調的です。evangelはgospelと同義語です。ややこしいのは、英語では evangelistとは、熱心な人、という意味でも使われます。この人々とユダヤ系アメリカ人は、アメリカ国内の選挙のときにかなりの力を発揮します。ゴシップなどで対立候補の落選に非常に熱心に動きます。これに直接的なユダヤ系候補への投票が加わり、ユダヤ系の人々は上下院議員選挙と大統領選挙では結構な力を発揮するそうです。

少しは参考になりましたでしょうか。

最近再び注目を浴びるイスラエル。エルサレムから地中海までの距離をご存知ですか?約50km、クルマで1時間だそうです。こんな幅の狭いエリアが改めて注目されています。更に狭く小さいガザ地区ですが少し詳しく書こうとするととんでもない分量になりそうですので、あなたが知らないようなことを中心に書きます。どこにでも出ている話は検索すればかなりの程度わかりますので。

1)人種
今日パレスチナ人と呼ばれる人々は、昔はアラブ人と呼ばれていました。そのうち一部の人が後述の理由により難民となって「本来の居住地」から離れるようになりました。(ただ遊牧など非定住型の人々もいたはずでこのことがどう評価されているのかは私は知りません。)彼らはパレスチナ人の難民と当時は呼ばれました。やがて、難民ではなくても、イスラエルと隣接する地区にいるアラブ人をパレスチナ人と呼ぶようになりました。最初はPLOという組織が旗振りをしました。PLOは、失った土地をテロで取り返すことをモットーにしていました。PLOの議長はアラファト、英語式表記はYasser Arafatで、故人です。最初はヨルダン王国で活動していましたが、国王がそのうち国内の反国王派の動きを心配してPLOを国外追放にしました。1970年代初頭だったかと。 それ以来周辺をさまよっています。生前、アラファトはノーベル平和賞を受賞したことがあります。テロリストにノーベル平和賞。なお、同時に当時のイスラエルの首相も受賞しましたので、ノーベル平和賞選定委員会は公平に過ちを犯しただけ、と言えます。(ノーベル平和賞は過誤、堕落との戦いですね。理念が見えません。廃止すべきです。)

2)地理
最近ガザ地区(Gaza Strip)に対して、イスラエルが空爆をしたそうです。特に新しいことではありません。ガザの住民がイスラエルに対してロケット弾攻撃をしていました。今回の死者数で見ると20倍返しです。少しやりすぎでしょうが、メッセージは極めて明白です。ただ彼らは最近いさかいを始めたのではなく、20世紀初頭からですのでどちらに正義があるかの話は意味がありません。(あるいは、人によっては、ローマ帝国統治時代からほぼ同じ場所に住み続けているユダヤ人、アラブ人がいますので、その時代にさかのぼる必要があるのかも知れませんが誰もしないでしょう。)

イスラエルが圧倒的に優位になったのはこの50年位の現象で、それ以前は逆でした。なお、英語のstripとは「細長い地」という意味です。Gaza Areaとはなぜか言いません。

もう一方のヨルダン川西岸。現代の英語でWest Bank。cis-Jordanと呼ばれた時代があります。反対語はtrans-Jordanです。ヨルダン川の「反対側」つまり東側です。こんなところにもローマ時代の統治の名残があるのですね。

20世紀初頭までの時代、今日のイスラエルと呼ばれる地域およびその周辺にはユダヤ人が点々と暮らしていましたが、常に、トルコ人、アラブ人からは冷遇、迫害されていました。支配者がオスマントルコでしたので仕方ないかも知れません。当時のユダヤ人には少数派の悲哀がありました。

19世紀後半から20世紀初頭に何があったのでしょうか。それは世界各地のユダヤ人社会にシオニズムと呼ばれる運動が高まって来ました。それに呼応したユダヤ人が世界中から今日のイスラエルと呼ばれる地域に移住し、オスマン・トルコあるいはアラブ人から土地を買おうとしました。イスラエル地区は一面の砂漠のような乾燥地帯だと我々は想像しがちですが、それは正しくありません。元々レバノンから南下する高原地帯があり、降雨があり、森林、牧草地帯がありました。オスマン・トルコがこのエリアの樹木を丸刈りにして燃料にしたために表土流失、乾燥化が極度に進行しましたが、いまでも、低湿地が各所に存在してそれがマラリアの発生源になると言われております。マラリアのはやる土地は比較的容易にユダヤ人が取得できたようです。

地中海世界はどこでもマラリアの脅威にあります、あるいはかつてはそうでした。今日イスラエルと呼ぶ地域の相当なエリアでは20世紀初頭はマラリア発生地であったため人口は希薄でした。ガザ地区はマラリアのリスクが少ないので昔から人口稠密でした。エルサレムという都市は昔から歴史的な土地ですが、標高が7,800メートルの場所にあり、マラリアのリスクのない地区になります。マラリアを仲介する蚊ハマダラカは英語でanopheles /ənάfəlìːz/と言います。単なるmosquitoとは区別した方が良い場合が多いです。なお、マラリア、malaria /məléəriə/ は、イタリア語から英語に入りました。意味はmal aria、つまりbad airです。etymonlineによると英語になったのは1740年だそうです。ブリテン島にはいないので、単語 mosquitoもmalariaも輸入されました。なお、ローマ帝国滅亡の理由の一つに、マラリアを挙げる学者は多いです。

続きは明日に。

語句解説の前に、放送予定を。映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』が、BS12にて2021年5月29日19:00から放送されます。

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95 words/phrases


nab 捕まえる

zap レンチンする

Blunderbuss 旧式の銃のこと。ここではshotgunのこと。

slat bike 羽根のついたバイク?

pull up 引き寄せる-->稼ぐ

Chicks dig TKs ガキはTKが好きだな

tacky 悪趣味の

meet up 会う

gat man ピストルを持った男?

Closed his loop  SFにありがちな表現の一つだろう。軽く流すべし

proviso 付帯条件

gag 猿ぐつわ

holy terror boss man holyは「神聖な」の意味ではなく強意語

rainmaker (1)日照りに雨を降らせる者(2)儲けをもたらすやり手弁護士(3)神の手を持つ者

unite 仲間に入れる?

stride 大股歩き

beat it 立ち去る

You think it's easy looking this good? ちょろい見張りでうまく行ったとでも?

in the tin  tin potのことだろう

pea shooter 豆鉄砲

turkey バカ野郎

low effort effort手間 low どうってことねえ

choker 首飾り

affectation 見せかけ

rubberize ゴム処理する

defuse 鎮める

up to here この辺りまで

roll 強盗する

front 隠れみの(ここでは)

ahem エヘン(咳払い)

stash 隠す

dump 捨てる

cataclysmic 恐るべき

Be too cataclysmic a change for the future.=It will be very cataclysmic change for the future.

kill an hour 時間をつぶす

on the house 店のツケで

Silver's got strings stringsは「一連の出来事」

endemic???

pound the pavement 歩く

sweep the train yard???

backwards 過去に行くような

high and mighty 偉そうな

cut the bullshit でたらめを言うな

absorbed心酔する--> self-absorbed 自己陶酔の

clear of sth=away from sth

reign 統治

vagrant 漂流者

morn shot おそらくmoon shotのこと=特大ホームラン(月にも届くような)

through the grapevine うわさで(idiom)

out back 裏口で

hobo=vagrant

hobo-sob story: hobo泣かせのお話

It cuts no cash with me. 俺には関係ねえ。(idiom) cf. cut no ice 無駄である

rustle up つくる

posse 自警団

fuck up しくじる

go through withdrawal 薬切れに苦しむ

smart monkey 苦しんでいる麻薬中毒者

take it slow 慎重にやる

I'm not cool with that. そりゃあダメだね=It isn’t cool with me.

retarded 「いかれた」の意味か?

That's telling (with them/him/her) そうだな。(同意を示す表現)

describe 説明する-->それはどんな銃なのか知っているのか。

canteen 水筒

I'm fine with how a blast of rock salt to your face won't kill you???

without a hawk hawkの意味は?

set up には「たくらむ」の意がある

hold still 動くな

commundication-->communication

pole vaulting 棒高跳び

on the run 逃走中の

plow 鋤(すき)

You said you were his morn--->mom

count three eights==>83個ある(=three 8s)

Could I trouble you for sth? ~していただけますか?

deputized 代理の

similar looking build  buildは「体のサイズ」

price 謝礼

draft 設計図

panhandle gang おそらくpanhandleは「鍋の取手」型の地名。各地にある。

clear 罪がない

hit on me みせつける

blood vessel 血管

get it up 勃起させる

I drove up crying. 泣きながら運転した。

get right with Abe Abeに金を返す

delusional 妄想の

frigging=fucking

pack up 荷造りする

arm them up 武器をやれ

make a sweep 調べる

(Is) that how you fix it?

duck down かがむ


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