字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2020年12月

昔NYCにあったドーナッツチェーンの袋に印刷されていた言葉は結構有名です。

As you ramble on through life, brother,
Whatever be your goal,
Keep your eye upon the doughnut,
And not upon the hole.

非常にシンプルですが、ユーモアがありますね。このquoteから、どのようなメッセージを引き出すべきでしょうか。

私はこの袋を直接見たことはありません。今は、ググれば、この言葉を印刷した、その袋を見ることができます。この会社は今はないと思います。Mayflower Doughnut Shopという名前のチェーン店だったようです。この会社の経営者Adolph Levitt (1883-1953)はブルガリア生まれのユダヤ人で、アメリカに移住しました。そしてNYCでドーナツチェーンを起こしたようです。

この言葉の本当のwriterは別にいて、おそらくMargaret Atwoodというカナダ人女性なのでしょう。でもはっきりとは私にはわかりません。

Adolphの孫がNYTに祖父についての記事を書いています。この孫の姓もユダヤ系のように見えます。

ところで、doughnut、donutという二通りの綴りがありますね。後者はAmericanismです。doughもbatterも、小麦粉を練ったものですが、doughはもんじゃ焼きのような液体状のものを指します。納得できなくもないですが、では、後半のnutは何でしょう?わかりません。doughnutの仲間にcrullerという食べ物もあり、これはドーナツショップで売られているクルーラーから想像できます。どうもオランダの揚げ菓子が元になっているようで、それはラードで揚げたもののようです。ユダヤ人がラードで揚げたものを?少し違和感がありますよね。etymonlineで調べてもよくわかりませんでした。以下のURLにetymonlineの説明があります:

今年一年ご愛読ありがとうございました。来年も読んでくださいね。

今日はあまり役に立ちそうにない雑知識を二つ取り上げます。まあ、このブログのpostはどれも役に立ちそうにないかも知れませんが…

ある中世に関する本を読んでいて出て来た単語 girdle、それは何でしょうか。調べましたら、キリスト教聖職者、修行僧の腰の紐(ひも)あるいはベルトのことを言うのだとか。しかも関連した言葉でgirdle bookというのまであることがわかりました。中世には本はゼロックスすることはできませんでしたので、一文字ずつ手書きで複写されました。本には手間がかかり高価でした。しかも高価なので盗難のリスクがありました。このため聖職者は、祈祷などに使う本を、皮袋に入れて、端を結んでそれを腰紐に結んでいたのだそうです。その本のことをgirdle bookというそうです。下記のwikipediaにその図が出ております。以下の図は、そこからコピーしたもので、語義が一番わかりやすいと思われるものをピックアップしました。図で、右の僧の腰にある、赤い袋がgirdle bookですね。おそらく赤に染色した皮なのでしょう。(今回のこのpostを読み進むためにはそのwikiを読む必要はありません。)



girdle book
本としては手のひらよりもやや大きめのようですが、小型の本だったのでしょうね。ちょっと驚くのは、やがてそれが高貴な身分の女性の間のファッションになっていって、自分の腰の周りの紐にくっつけていたようなことも中世にはあったようです。

私のゲスな頭の中ではgirdleというと、女性の下着の一種で、やや古風なものを想像します。同じ綴りですが、これではまるで別物ですね。というか、後から、女性のあの下着をgirdleという名前を付けただけの話でしょう。etymonlineから引用すると、その用法は1925年からだそうです:
Modern euphemistic sense of "elastic corset not extending above the waist" first recorded 1925. Originally a belt to secure the clothes, also for carrying a purse, a weapon, keys, etc.

個人的には下線部も興味深いですね。

さて、次の話題。テストプリントなどで、チェッカーボードのようなマークが見えるときがあります。あれは何かbox気になっていました。次の絵は、ある本からコピーです。この、垂直に並べる箱のようなものは、手で写本を作っていた時代に、文字の高さを示すためのマークとして使われたもののようです。

名前まではわかりませんでした。もしかするとquadratoと呼ばれるかも知れません。個人的にはその可能性はあまり高くないと考えます。quadratoは四角形、正方形のことですが、それは四角い字形のチェックで使われた「箱」のことです。

この図では7個ありますが、7個だと大文字の高さ、4個で小文字の高さを表したのだとか。もちろん、時代により使う字体により微調整はあったはず。

『カリグラフィー』日本ヴォーグ、D.ハリス 2004 からコピー

写字に使うペンの太さなどを確認するために、そして写字される文字の大きさを正確にイメージするためにどこかのページの端にでもこのようなマークが書かれていたのでしょう。

英語の文法で、現在進行形present progressiveについて誰でも習いました。英語では、主な用途は、動作の継続あるいは近未来を表します。フランス語、ドイツ語だと、英語のような文法的な進行形はありません。(あるいは私はそのように理解しております。ここには私の誤解、間違いがあるかも知れませんけど。)いずれにせよ、英語ではtense、時制は非常に大事です。フランス語、ドイツ語などの他の言語よりもずっと大事です。

自信のない方は文法の参考書で一度きっちりとやっておくべきです。このブログは文法を扱いません。しかし、文法について英語圏の人々とやり取りをするためには、英語での基本的な用語などを知ることも時々必要なはずですので、その説明を話題にし、あなたが、たとえば、アメリカで、文法のことを質問したり、答えを理解したりできるように備えを用意したいと考えております。本日の話題は現在進行形です。

高校で現在進行形にしにくい動詞というようなものが出て来ました。もう一度そのあたりを整理しましょう。英語では時間に関してすべての動詞を3つのカテゴリーに分けます。durative stative punctualの3つです。それぞれにverbを付けます。たとえば、punctual verbのように。私は日本語訳をよく知りません。stativeは状態動詞という訳語にするのが普通ですが、他のdurative punctualについては調べましたが、良くわかりませんでした。おそらく継続動詞、瞬間動詞というかも知れません。発音は
/djúːrətiv/ /stéitiv/です。

durative verbの例:read  rain singなど (dynamic verbとも呼ばれる)進行形可
stative verb     :have like knowなど 進行形不可
punctual verb       :blink explode arriveなど 進行形不可 

durativeとは、開始、終結の時点のある動作を表す、と私は理解しております。つまりもともと、開始から終結までという時間の流れを含む動作なのですね。従ってその中で進行形にすることで、それを強調できる、というわけです。

stativeは、進行形にすることができません。I am having a bookという文は誤りあるいは破格ということになります。どうしても、ということであれば、I am holding a bookという言い方はできると思います。ただ、過度にこれらをいじるつもりはありません。このような用語に慣れておきましょう・・・それがこのpostのメッセージです。

blinkとは、目をパシッと閉じてすぐに開くことです。blinkingだとそれが示すものは何でしょう?ゆっくりと1回blinkすること?それともblinkをずっと続けてやること?パシッ、パシッ、パシッ、パシッ…っと。punctual verbは瞬間的な動作を表しますので、進行形にすることができません。(特殊な例外はあります。文法書で詳しく説明されているはず。)punctualを進行形にすると、それはその動作が繰り返されていることを示します。つまりI was blinkingといえば、それは目をパチパチさせていた、ということです。

さて、ここでちょっと脇道に。punctualにはいくつかの意味がありますが、M-Wは実に簡潔です。
Definition of punctual : being on time : PROMPT

それに対して、goo辞書はかなり詳細です:
[形]
1 ((形式))(…の点で)約束の時間[期限]を厳守する≪in≫,(…に)遅れない≪for≫;(…するのが)すばやい≪in doing≫
        I was always punctual for class.        授業に遅れたことはなかった
1a 規則正しい
2《数学》点の,点のような
3《言語学》非継続相の,瞬時相の(⇔durative)

この3番目のものがpunctual verbの意味です。

さて、極めつけですが、M-Wによると、初出は、stative 1874、durative 1889というのです。それまでは、そのような文法用語は存在しなかったのでしょうか?文法で必要ではなかった?私にはわかりません。ですが、19世紀後半とは驚くほど遅い初出ですよね。研究者たちはそれまではどのような言葉で進行形について言及していたのでしょうか。こちらの方が遥かに気になります。

あなたはhard geeという言葉を聞いたことがありますか?これはhard -g-と書くのが普通です。英語でgを含む単語の発音は /g/ または /dʒ/ でしょう。で、/g/=hard -g-、/dʒ/=soft -g- です。つまり、アルファベット g がある時、発音が /g/ か /dʒ/ かを、専門家ではない人々が端的に言うときに、それは使われます。これ、人名の時に便利です。例えば、Gilbert という人がいたとしましょう。それはギルバートなのか、ジルバートなのか、わかりにくいですよね。その時に Gilbert with a hard -g- と書かれていれば、それはギルバートだ、ということです。発音記号なしに発音を伝えることができるのですね。

例えば、garageという言葉( /ɡərάːdʒ/ )。最初のgはhardで、後のgはsoftですね。つまり、1つの単語にhard -g- とsoft -g-が同居するのもある、という例です。

と、言うことは、hard -c- soft -c-がありそう、と推測した方は勘が大変良いですね。あります。cakeはhard -c-, cityだとsoft -c-です。

アメリカ人とこれについて話して、私は訳がわからなったことがありました。hard/soft以外に、light/heavyなどなど数通りあるというのです。これは言葉の印象から付けられた呼称だと思いますが、でもgとcの発音について言うときには、かなり一般的に使われます。でもそれがなぜhard、softで表現されるのかについては私はまったく説明できません。しかし、辞書にはhardの語義に、硬音の、というものがあります。硬音とは、調音器官の筋肉の強い緊張をともなう子音のことをいう、と説明されていますが、私としてはちょっと理解を越えた事柄です。音声学では、hardな方を fortis、soft な方を lenis と呼ぶそうです。両方ともラテン語です。英語でもそのままの形で使い、英語式に発音します。

hard soft以外ですと、long/shortというのもあります。例えばlong o, short o。long oとは/ou/と発音されるoです。short oは copの方の短母音のことです。long e, short eもあります。これらはまた回を改めて書きます。日本で暮らす人には少し実感の伴わない話だろうと思いますが、そうであっても、覚えておく価値のある言葉です。hard -g-、soft -g-、hard -c-、soft -c-。

(なお、名前は忘れましたが、フランス語を習うときに最初に-i- -y-の違いについて習います。-y-では唇を緊張させて発音します。たしかこれも硬い、柔らかいに相当する単語を使ったのではないでしょうか。私はその用語を忘れてしまいましたが。)

この映画はまるっきりのBE(British English)です。言葉遣い、会話のやりとりがかなりAEとは違います。でもそれだからこそ、より良い教材になりうると思います。

今回は約90の語句があります。一部に調べてもよくわからない単語もあり、?マークをつけてあります。ただ、そのような場合でも、ある程度の推定は可能な場合であっても、私はかなりの自信がない場合、?マークを振りますが、多くの読者は、意味を掴まえることができると思います。このブログは聴き取りに特化していますので必要以上に語義にエネルギーを割り振るのはあまりしません。

there you go 数通りの意味あり。ここでは怒りを伴い「またかよ。勘弁してくれ」。
politico=politician
crock of shit 字句通りの意味は「クソのツボ」→サイテー
pathologist 病理学者
three parts booze partは「単位」の意味を持つ場合がある。おそらくここの意味は1/3
aid 側近
lecture tour 講演会ツアー
get mugged 強盗にあう
for God's sake 懇願以外に「あきれ」「やってられない」にも使われる
get me into 巻き込む
tether つなぐ
one of those days 災いの日(idiom)
a pair of hands 人
I'm an attachment.   attachment 付属品だが、このセリフの真意不明。aidのこと?
bleep ピッピ音(beepより高い音を指す?)
forefathers 先祖
rambling 冗長なもの
coherent わかりやすい
it's not just that それほどじゃないけどね
relive 追体験する
Oh, dear 驚きなどのinterjection
jerk バカ
monastic 修道院みたいな
out of touch 音信不通
cut off 孤立する
prose 散文、退屈な話(ここでは後者の意)
lost track of 見失う
nothing personal (set phrase) 個人攻撃するつもりはない
freaking=fucking (euphuism)
hang out to dry 洗濯ものを干す
holding statement 直ぐに出されるメディア向けコメント 反対語はおそらくfull statement
clear someone’s name 潔癖を証明する
scrub that=make it better
contentment 満足
lift back 送迎
course=’course (of省略)
fetch 取る
waterboarding 水による拷問
line=line of business
this and that いろいろ
Keith Tkachuk 実在の元プロアイスホッケープレーヤー
sod it (BE)=fuck it
in reverse 逆の
media gauntlet=media attack
horrid=horrible
accomplice 共犯者
hill of beans 無価値な
connie<con ペテン
abet (vt)けしかける
sweeping 広範囲な
if it's any comfort 気休めになるかどうかはわからないが
photo-op=photo opportunity
whipping boy 有名校生徒である貴族の子弟の体罰を身代わりに受ける貧民の子(普通は軽い鞭打)
bugger ホモ野郎
That settles it. それにしよう(決まり文句)
kangaroo court ポンコツ裁判
incite 駆り立てる
in an appearance 顔を出す
a first 首席
grin にやける
Jocasta オイディプス王の実母の名。実の息子と知らずに再婚し自殺した。
in your own right 自らの力で
coroner 検屍官
after you turned it down 君がそれをひっくり返した後
row 口論
irreplaceable 替えがない
and yet それでも
chemistry 相性
run over 見直す(ここでは)
out of history 歴史から消された
piss off 出て行く
Join the road???
ta=than you. (BE)
falter 行き詰る
contemporary 同期の仲間
on the board of 役員の
wall of ego 賞状などを飾った部屋 ego wall
fish tank 水槽
on the point of doing まさにするところ
stern warning 厳しい
mortify 恥をかかせる
puritanical<of Puritan
blur ぼやけ
equable 落ち着いた
impertinent 無作法な
avid 熱心な
effects 私物
fathom 理解する
insomnia 不眠症
rendition 移送
windbag おしゃべり
handler トレーナー
utter balls?
turn-up for the books あっと驚く展開
in tow 引かれて

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