字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2020年10月

英語のM&Aは、mergers and aquisitionsのinitialismです。mergerは企業合併のことです。mergerは言語学の用語でもあります。「融合」と訳されます。一番有名な「融合」はcot-caught mergerと呼ばれます。何のことやら。でもこれアメリカでは言語学者ではない人(一般人)でも使います。

一言でいうと、cotとcaughtの発音の区別がない、つかないことを言います。つまりcotとcaughtの発音が融合している、ということなのだと私は理解しております。でも、アメリカでも、いわゆるSAEを話す人々の間のことで、たとえばNew England地方の一部では、区別があるのだそうです。

実は、私は自分の英語の発音を身につける初期、この融合した方を「正しい」と思って身につけました。別々の「正しい」発音ができたのですが、わざわざ、融合した方を身に付けました。ですが、これ自体が一種の「訛り」なのですね。アメリカの場合、標準語がありません。かつては、いわゆるTV Englishが標準語だとされてきましたが、近年では、TVで、色々な訛りを堂々と話す人々がいるので、TV Englishとは何かすらわかりにくくなっています。この現象はUKでも似ています。昔のBBCは、すくなくともロンドンでは、パブリックスクール仕立ての英語posh English中心でしたが、最近は崩れていますね。ですので、SAEつまりStandard American Englishなるものは存在しないと考えた方が良いのかも知れません。Wikiの中のこのタイトルの話題には音声ファイルがついていますので、聞くとよくわかります。

ところで、日本人がLとRの区別ができないことをこれにならうとL-R mergerというべきでしょうか。ググりましたがなにもありませんでした。

本日の聴き取り用の教材はYouTubeでの「歌」です。最初に先ず聞いてみましょう。黒人風の声の人がトランペットと会話をします。演奏も超一流です。




あなたはちゃんと聞き取れましたでしょうか?これをやっていた人はClark Terryという、有名なジャズトランぺッターで故人です。たしか今年亡くなりました。この黒人男性風の声の主は、泥酔している雰囲気です。で、その酔っ払いは、トランペットと会話をしていましたね。この酔っ払いとトランペットは実は同じ人がやっています----私はそう断定するものを持っていませんが、芸達者なClark Terryですので、このくらいは朝飯前だと思います。よく息が持つものだと感心します。このブツブツをmumbleと言います。

なお、彼がずっと若かった頃、1965年の、BBCでの動画があります。ここで同じ曲で彼はmumbleを披露しております。この同じ曲はこのfootageの19分過ぎの辺りから演奏されます。




これでは物足りないという方には、次の動画をお勧めします。



(この動画では、あなたのIPアドレスに基づいた言語で字幕が出るようです。)

これはClark Terryがdoodleという音の遊びについて、若いプロミュージシャンたちにアドバイスしているところです。黒人特有の発音で、おどろくべきリズム感、音感、テクニックを披露してくれます。doodleというのは普通は「落書き」という意味ですが、鶏の鳴き声cock-a-doodle-dooの中にもこの単語が入ってますね。喉を使った音の落書きという意味合いではないかと私は想像します。

今日の教材には、transcriptはありません。あなたの力に合わせて聴き取りをしてみてください。慣れない方は、背景音のあまりない静かなところで、何回か繰り返すのが良いと思います。

日本語で、「原文ママ」という不思議なモノを見かけたのは、私の場合は、大学に入ってからでした。おそらく「原文のまま(儘)」という意味だろうとは想像できましたが、だったら、「ママ」ではなくて、「まま」の方が良いのでは、と思いました。あるいは高校で出合っていたのかも知れません。専門書だけではなく、たまに文春、文芸春秋などの、一般向け定期刊行物の中でも使われています。

英語で、少し専門的な英語の本を読んでいるとたまにであう単語、sic、とパーレンに挟まれた(sic)。これに出合う人は意味をご存知でしょう。意味は「原文ママ」です。英語ではそのまま /sik/と発音します。元はラテン語です。由来については、主に3つの説があります。

説1 sic erat scriptum、英語で言えば"thus was it written"に相当するそうです。これの最初の語から。

説2 sic だけ。erat scriptumは無関係である。(ラテン語ではsicは、英語の"so"を意味するので。)

説3 上記以外の説。数個あります。

おそらく説1か説2が正しいのでしょう。私は説1をとります。理由は簡単。説2の"sic"だと、現代のスペイン語、イタリア語のsiの元、つまりyesだから。yesが「原文ママ」になるというのは少し無理がありそうだから、です。ただし、ラテン語には、yes noに相当する言葉が存在しなかった、という説明文をむかしどこかで読んだことがありますので、間違いかも知れません。(私はラテン語、スペイン語、イタリア語をまったく解しません。)念のため、この「原文ママ」sicの意味ですが、原文には、誤りあるいはそれらしきものと判断しうる点があるが、ここではそこに立ち入らずに、そのまま引用する、というものです。

ところで、「これ、どこかで聞いたことがあるような…」と思った方もいるでしょう。そう、エイブラハム・リンカンの暗殺者は舞台俳優でしたが、彼は、実行したときに、"Sic temper tyrannis" (thus always to tyrants「常に独裁者はかくなるべし」)とラテン語で叫んだそうです。あるいは、そう叫んだと少なくとも彼の日記には書かれているそうです。オンライン辞書によると、semperとはalwaysの意味です。

その暗殺者の名前はJohn Wilkes Boothです。彼は事件の後、逃亡先で射殺されました。彼の父も、シェークスピア劇の俳優だったそうです。彼にとっては暗殺は「」の一部だったのかも知れませんね。

もしリンカーンが生きていたら、彼は自らの公約を実行した可能性があります。それは、アフリカ系アメリカ人をアフリカに送り返し、彼らの国をアフリカ大陸のどこかに作らせる、というもの。つまり、それは二度目のabductionになったか可能性が大です。リンカーンを偉人とするのはアメリカ人の中でも北部人だけです。ただ、今の時代の価値観をそのまま昔に適応させようということもかなり危ないことだと私は思いますので、リンカーンを強く非難しようとも思いません。でも、ここでも勝者(北部)が説を固定化して、敗者(南部)に押し付けていることに我々は気づかねばなりませんね。

蛇足ですが、10月18日の日経のコラムに、アメリカ大統領選挙に関して、新南北戦争のことが書かれていました。私もそう思います。あなたがもし読んでいなければ一度読んでみてください。最近は冗談で、トランプ亡命説が出始めました。もし亡命ということになれば、バイデンが"Sic temper tyrannis"と宣告するのでしょうか。

いつも真面目に英語に向き合っているあなた。今日はバカ話で息抜きをしましょう。

あなたは「面食い」を英語で言えますか?あるオンライン辞書を見ると"a sucker for a pretty face"と書いてあります(英辞郎)。ですが、専門語のような語形の単語ならあります。それはcacophobiaです。caco-は古代ギリシャ語のcacodemonから来たそうです。意味はevil。それだけなら、「悪魔嫌い」の意味でしょうけど。現代語ではcaco-に醜悪なものという意味を持たせて、醜悪なものを嫌うことを、それは意味します。厳密には、これは精神疾患の一つですが、一般人の間では「面食い」でも良いのではないかと私は思います。外国語を学ぶときは常に反対語、類語に注意をするのが賢いやり方です。cacophobiaの反対語はcalygunephobiaです。calyはギリシャ語kallos由来で意味はbeautiful、guneは女性です。 calligraphyの前の語と同じですね。calygunephobia、つまり意味はそのまま、美人恐怖症。

英語で「イングランド嫌い」「イングランド好き」という単語はしょっちゅう出て来ます。anglophobic、anglophilicです。これにならって、フランス嫌い、フランス好きはfrancophobic、francophilicです。この程度なら高校生でも知っているでしょう。でも他の国となると我々の勝てそうな気がしますが、そもそもanglophobiaで良いのでしょうか。カエサルの書いた『ガリア戦記』The Gallic Wars (英語での書名。カエサルが英語で書いたわけではありません)においては、その島はBritannia (Anglicized spelling)と呼ばれていました。ですので、イングランド嫌いは、おそらくBritanophobicの方が、より適切ではないでしょうか。同じ流れで、francophobicよりは、gallophobicの方が、より「正統的に」私には見えます。まあ、物好きが勝手に言っているに過ぎませんけど…

さて、高校生よりオトナの方が少し知的だぞ、という話。たとえば、ドイツ嫌い、ドイツ好きはgermanophobic、germanophilicです。Germaniaはカエサルの時代にも使われていた言葉です。イタリアは、italophobid、italophilicです。本来的には、Italy/Italiaは、半島の南端を指す言葉で、ギリシャ人により付けられた名前ですが、古代ローマ時代後半には半島全体の呼称として使われ始めていたそうですので、OKとしましょう。インドだとindophobic、indophilicです。ロシアはrussophobic、russophilic。ただしrussophilicは世の中に存在しないので廃語(osolete)である、というオチをつけると少しウケけます。中国はsinophobia、sinophile。日本はjapanophobia、japanophileです。(なお、廃語とは使われなくなった単語を指し、死語とは話す人のいなくなった言語を指します。)

生活にもあります。先端恐怖症はbelonephobiaです。由来はbeloneというギリシャ語でneedleを意味します。自動車恐怖症もあります。amaxophobiaです。おそらく反対語はamaxophiliaでしょうが、検索しても出て来ません。hamax (wagon)というギリシャ語由来です。本来的には、運転あるいは同乗することを嫌う、恐れる、という意味です。肉嫌いだとcarnophobia, carnophiliaでしょうか。野菜嫌いを言う言葉はvegephobiaです。ですが、この語源はvegetableでしょうが、これはOF(古フランス語)由来です。Greco-Romanではありません。ラテン語では植物を意味するのはphytoですので、phytophobiaの方がより適切だと私は思います。

イヌcynophobia、cynophile。猫だとailurophobia、ailurophiliaです。aielourosという、どうも山猫のような動物のギリシャ語の名前に由来します。canine feline bovineなどの単語からの想像だとfelinophobiaになりそうですが、そうならなかったのは猫党には朗報でしょう。

では最後に質問。「英語嫌い」は?答えは下記URLの少し下 ↓ にあります。

ご参考に、ものすごくたくさんのphobiaが掲載されているだけのサイトがあります。上記のもののうち、一部はここに掲載されていません。由来もまったく掲載されていません。

なお、-phobia、-philiaとは、医学的には、病的な恐怖症、偏愛症を指します。-phobiaに関しては、日常語では「~嫌い」でよろしいと思います。この点については最低限の注意が必要です。たとえば、あなたが、同じ会社のある人物を「明るい場所を好きでない人」ということをphobia wordで言ったとしますが、それを聞いた人事部のマネージャーはもしかすると病的な、光恐怖症(photophobia)を想像するかも知れません。

このため、より一般的な接辞であるmiso-を伴う語を使う手があります。その意味は〇〇嫌い、です。たとえば、misogynyというと女性嫌い、女性蔑視のことですね。ですが、造語では、mis-よりも、なぜか-phobiaを使う語の方がはるかに多いと思います。なお、英語にはmisophobia (mysophobia)という言葉があります。潔癖症のことですね。←これ、見た目には、「嫌い-嫌い」という字形に見えますよね。




eigophobia

私が使った、この映画のシナリオにはものすごく重複が多いと思います。しかも一度ではなく、同じセリフが数回登場します。そのため単語を調べる熱意が途中でそがれました。60数個の単語、句がリストアップされています。本当はもう少しあると思いますが、この重複のため、ちょっと私の集中力が持ちません。悪しからず。

下記の一部私には説明できない単語があります。?で示されております。
かなり下品な卑語が多いです。


breacher up 「breacher近くへ」breachとはチームでドアを破壊、突入する係のこと
grenade 手榴弾
R.O.E rules of enagement 交戦規定
fry 電気椅子処刑する
Leavenworth, KA 軍刑務所がある
Book of Acts= Acts of the Apostles
prey on 餌食にする
flock 群れ
Whup up someone’s ass 仕返しをするwhup 南部訛=whip
pick on いじめる
walk it off=stand up
get laid セックスする
lay 女
bronco 野生馬
steer 去勢肉牛
go off 爆発する
faint-a-heart=faint of heart 気の弱い奴
giggle クスクス笑う
hose down セックスする
dick down 女をモノにする
good riddance せいせいするな
quit on 見捨てる
hairy ひでえ目
step up 手を貸す
gone for good いなくなる
scumbag サイテーの奴
ride cousins おそらく近親結婚のこと。南部人の特徴の一つと言われる。
crustacean フジツボなど
ahem エヘン
BUD/S=Basic Underwater Demolition/SEAL
demolition 解体
bunch=group
egotistical うぬぼれ屋の
ritual 儀礼
exhale 吐くant. inhale
corpsman 衛生兵?
You got your off-eye shut???off-eye 照準器で使わない方の眼のことか?
implosion??? 崩壊?
devastation 廃墟
AQI=al Qaeda in Iraq
oven/vatch???
muj=Mujahedeen Khalq?
gnarly ゴツゴツした
hell of a call  通常hell of a は素晴らしいの意味。AEではcall=判断。
Haji?
get off me ちぇっ
envision イメージする
overwatch 見張り所
disperse 分散
ballsy<man’s balls
go up our ass???
genital 性器
round 一斉の 
range 射撃場
food fight パイ投げ
number ブツ
horny 興奮した
preggers (adj)=pregnant
do you お前とセックスするよ?=love ya?
get ahold of 連絡する
jump school 養成所
Jordanian=of Jordan
mercenary 傭兵
strong 総勢
waging=doing
deadly 命がけの
savior complex 救世主コンプレックス
bang バンバン撃つ
clog 邪魔者??? 自軍に対して?

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