字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2019年02月

英語でCome again?といわれたことはありませんか?意味は「何ですって?」「もう一度言って」ということです。Pardon? I beg your pardon?のくだけた言い方です。決まり文句です。語源は調べましたがわかりません。解説は必要ないでしょうが、Excuse me?も、同じ意味です。

What time do you have? という表現。これは「今何時?」という決まり文句です。語源はわかりません。私の印象では、ブリティッシュ・イングリッシュのような印象です。上のCome again?もややBEっぽいような気がしますが、別に世界中で使われている決まり文句です。でも知らない人もたくさんいますよね。What time?と聞く人もいますが、こちらは誤解のしようがありません。

「字幕」という言葉に相当する英語は何でしょう?おそらくsubtitlesでしょうね。またはたまにcaptionとも言う人もいます。でもcaptionの、もともとの意味は、新聞などでの「見出し」のことです。でもたまに、英語母語話者と話していると奇妙な単語が出て来ます。カイロンと聞こえます。それって何でしょう?冬に重宝するカイロではありません。それはchyronと綴ります。アメリカの企業の名前です。これは少し専門的になりますが、CNNのニュースなどで、画面の下半分くらいのところに現われる文字情報です。たとえばキャスターが話している(原稿を読んでいる)時に、下にそれとは関係なく、『Blizzard in Colorado』というような情報がCNNのロゴマークで出るようなときがあります。あれ(文字情報)を、あるいはその部分というか枠に相当する部分をchyronといいます。技術的にこれを可能にした会社がChyronです。そのまま名詞としては最初の文字をminusculizeしたものが使われています。複写することをxeroxというようなものですね。chyronは、放送関係、テレビ関係の人々では普通に使われるそうですが、違う業界だと知らない人もいるでしょうね。辞書でもあまり載っていません。ですが、日本語の「字幕」に相当する言葉はやはりsubtitleですね。なおsuperimposeという言葉もありますが、これはおそらく、画面全体に文字情報を入れることを言うのではないでしょうか。テレビで言う、日本語の「スーパー」はこれに由来すると思います。日本語ではひょっとすると上の使い分けした単語すべてが「スーパー」と言われるのかも知れません・・・

英語で、大体の数字、という意味でin the ballparkあるいはballpark numbersというときがあります。ballparkとは野球場のことです。これの語源として言われているのは、第2次大戦後のアメリカの兵器開発で、ミサイルの命中精度をうんぬんするときに、想定されたのが野球場程度の広さに命中させることだったのだとか。18ホールほどもあるゴルフ場のどこかでもなく、かといってクルマの大きさほどでもなく、その中間位という語感のin the ball parkという言葉ができたようです。驚いたことに、イングランドを含むヨーロッパ人でも使う人がいます。Merriam-Websterには、意味としてapproximately correctとあります。例文は my first guess wasn't even in the ballparkとあります。相手が野球を知らない文化の場合には使うことをためらった方がよいでしょう。変わりにapproximately correctを使えばよいでしょう。あるいは職場がcross-culturalな人は最初からapproximately correctを使うほうが良いかもしれません。しかし、jargonの魔力は捨てがたし。ピタッと来る単語といえばやはりin the ball parkでしょう。ミサイル迎撃ミサイルというものがこの10数年の間に出てきました。飛んでくるミサイルを空中で撃ち落すためのミサイルのことです。この場合の精度はball parkではなくorange位のサイズになるのではないでしょうか。

今日はアメリカのMLBのチーム名の由来について知ることで、少しだけアングロサクソンの歴史の知識の手入れをしようと思います。

まず、ヘンテコな名前の筆頭はDodgersでしょうか。この由来は、このチームが最初NYのBrooklynにあったことに由来するそうです。街中を縦横に走る市電の間をかわしながら道を渡るBrooklynites(demonym of Brooklyn people)は大都市の象徴するものだったようです。その後LAに引っ越しました。ちなみに、町の名前はBreukelen (オランダ語で/brøːkələn/)というオランダのユトレヒト州の町に由来し、それをAnglicizeしたものがBrooklynと言われています。日本のドッヂボールの由来の単語のdodgeですね。

ついでに言うと、Yankeesもこの辺りに関係あり、です。NY YankeesはYankeeという言葉から。でもYankeeの語源は何でしょうか。諸説ありますが、おそらくオランダ語のヤンケJankeから、と言われています。Jankeとはオランダ語の男の名前でJanという名前の指小形(Tom-->Tommyのような変形)という説です。NYの周辺はかつてはNew Netherlands (オランダ語ではNieuw Nederland)と呼ばれた、オランダの植民地で、オランダ人の子孫の密度の高いところと考えられています。Janの英語形はJohnだそうです。New EnglandからNYにかけてのエリアをYankeedomと呼ぶのは1830年代からだそうです。私はこれは便利な言葉だと思います。New Englandは文化的、歴史的、言語的に独自の色を持っています。ニューヨーク州は基本的には森林地帯ですが、我々の知るNYC(マンハッタン島とその周辺)は、かつては、連邦の首都があった町で、そのためにかなりインターナショナルですし、言葉も独自とされています。(首都は、その後Philadelphiaに遷り、そしてDCに遷りました。)他にSanta Claus、cookieなど、20から30の言葉がオランダ語から英語に入ってきています。場所はYankeedomでしょうね。

Pittsburgh Pirates・・・チーム名に「海賊」? アメリカは多様な祖先の子孫が住んでいますが、多かれ少なかれ祖先のカルチャーを持っているともいえます。イングランドでは17、8世紀に海賊行為は大事な収入源でした。これがためにスペイン帝国は凋落したとも言えます。おそらく悪人は強くて裕福で素敵な稼業だったのでしょう。ちなみに、海賊船での乗組員の間の分配は極めて平等で、船長が独り占めするようなことではなかったようです。当時のスコットランド人、アイルランド人の無産階級にとっては魅力的なビジネスだったようです。ちなみに、Pittsburghはイングランドの政治家William Pittの名前を取り入れた町です。Pennsylvaniaというクェエーカー教徒の多い州でPiratesというのも違和感がありますけど。ちなみに、この町の英語はPittsburghese(あるいはYinzer Pittsburghese)という特別な名前を持っています。アメリカではナントカアクセントという表現は存在しますが、町の名前が訛りの名前になっているのはUKではよくありますが、USではここだけではないでしょうか。

ちなみに、Seattle Marinersのmarinerとは水夫のことです。marinerとsailorman/seamanの違いは何でしょう?sailはOE由来の語ですが、marinerはフランス語経由の語です。女性のsailorをsailormanに入れるべきかどうか悩むところですが、それをせずに済むが、ややよそよそしい感じのあるmarinerを選ぶ、というところがPNW (Pacific Northwest)の文化の一部だと私は思います。Washington Stateは田舎ですが、Seattle周辺だけは別世界です。どことなくinternationalな感じがあります。すぐ近くにVancouver, BCがありますが、それと無関係ではないような印象です。そういえば、私の印象ですが、Seattle, WAからVancouver, BCにかけて一つの独自の文化圏を作っていて、アメリカともカナダとも違う、あたかも1つの国のように見えますが、いかがでしょうか。なお、ややこしいことに、Vancouverという名前の町はWashington州にもあります。Vancouver, WA、Vancouver, BCと言って使い分けします。Seattle出身の会社といえば、Boeing(ドイツ系の名前)、Microsoft、Starbucks、Amazon、Nordstrom(高級デパート。デンマーク系の名前?)などがあります。多士済々です。ちなみに、Vancouverはフランス人探検家の名前です。このあたりを探検しました。なお、アメリカで「普通に」Washingtonというと、この州を指します。連邦議会のある町はDCと呼ばれます。DCは、北部と南部の境に政治的な妥協で作られた町です。

San Diego Padresはなんとなくスペイン語風です。その通り。Padresとは英語で言えばfathers。当然、教会での役職のことです。San Diegoはスペインの植民地時代に最初に布教が始まった土地だそうです。

Minnesota Twins。どうして双子?と思いますが、これは、MinneapolisとSt.Paulという町が川(ミシシッピ川)のお互いに対岸で発展してきたため、双子の町Twin Citiesと呼ばれるためです。でも、フランチャイズとしては、Minnesotaを選んだ、というのが面白いですね。

Miami Marlinsのmarlinはカジキマグロのことだそうです。Diamondbacksは虫の名前。Tampa Bay Raysのrayとはエイ(魚stingray)のことのようです。どのような考えが背後にあるのでしょう? cardinals/blue jays/oriolesはいずれも鳥の名前で、鳥のロゴを使ってます。

MLBではないのですが、いかにも、と思える名前が他のプロリーグにもありますので、手短に。Chicago BearsはNFL(アメフト)のチームです。Chicago BullsはNBA(バスケットボール)のチームです。ChicagoはNYと並ぶ株(現物株ではなく、特に指数など)と先物の取引が盛んな場所です。bearとは下がり相場を指す言葉で、bullとは上がり相場を指します。形容詞にしてbearish、bullishと言われます。英語の経済ニュースではほぼ毎日聞ける単語です。同じシカゴという町にbearsとbullsがいるのは単なる偶然ではないような気がしますが、皆様はいかがお感じですか?

今日はチャンクという言葉について、です。ある言葉について知ることで視界が一気に開けてくることがあります。今日はそうなりますでしょうか。ちょっと長めのトピックなのですが、一話として書きます。少し長いですが、お付き合いくださいませ。

心理学あるいは音韻学でチャンクchunkという専門用語があります。一言でいうと「塊」という意味です。例えば、電話番号だと数字が並んでます。090 1234 5678というような数字の羅列。最初の090は携帯用の識別なので、0120と同じで、覚えようとするときに苦労は要りませんね。ということは覚える場合には、この例だと、後の方の8桁に集中すればよいことになります。このように考えると、覚えるときには、この例では090の部分は自分の長期記憶分野から取り出し、後の8桁は短期記憶領域、いわば「デスクトップ」のような領域に「置く」という2種類の異なる行為をしていることがわかります。

090が1つのチャンク、1234 5678が1つのチャンクということになります。これらを併せて1つのチャンクを構成させるともいえます。後のチャンクですが、これは何桁でもOKではなく、人間の場合は7つの要素が限界だろうといわれています。説によっては7要素±2という表現をしています。ということはこの例の8桁はかなり限界に近いといえます。ニモーニック(mnemonic このブログ既出の語)の利点は、デスクトップの要素を、既知の要素に結びつけることだということができますね。

これは、実は言語でも言えると考えられています。つまり、何かを聞いたときに、デスクトップにおいて置ける要素の数は7前後なのです。これを越えるほど、デスクトップで崩壊のリスクが高くなります。言語における要素は、音素という単位ですが、これは音節と読み替えてもOKだと思います。つまり7音節くらいであれば人間は何とか覚えることができるようです。上の例で、1234の最初は1なので音節としては2つ、i-chiということになるでしょうか。実は数字の場合は音で認識しているのではなく、数字が1つの要素だと考えられています。

先日このブログで紹介したAl Hammondの歌"It never rains in southern California"の場合で、girl, don't they warn yaを聴き取るのは最初の場合易しくはありません。でも音節数で見ると5つです。ということはおそらくデスクトップに、聞いたままの音をしばらく置いておけるはずだということになります。そしてそれを元に推理をしましょう。そうすると、girlというにはmanのペアーだろうな、という想像ができます。呼びかけなので、たいした意味はありません。ついでですが、私は英語で良く使われる、manという言葉は、日本語では、「君ね」、「お前さんよ」という言葉だと思います。女性に対しては、womanを使うことはほぼなく、ladyが一般的です。この歌の場合はgirlを使っています。(理由は、ladyだと2音節を使うことになり、メロディーから字余りになってしまうから。)そうすると、その次はおそらくdon't theyで、最後はwanyaですね。これがCaliforniaと脚韻を踏んでいます。気付けばwarn yaでしょうが、私は気付きませんでした。lyricsで初めてwarn yaだと知りました。知れば、あるいは気付けばなんということのないものが聴き取りなのです。これ以降、yaで終わる単語、チャンクに出会っても次回は推測できそうな気がします。つまりデスクトップから長期記憶にしまい込んだことになります。
なお、なお、アメリカだと、方言に関係なく、大学生から子供達まで、「じゃあね」では、See yaを使います。See youは大人だけです。(大人でもyaを使う人がいますけど・・・)

では初学者では記憶した音で推理することは可能でしょうか。私は難易度がやや高いと思います。つまり、外国語を耳から習得するときには、この許容可能チャンク量というのは短いものだと思います。(このブログは日本人の場合かなりレベルの高い読者を想定していますので、話しは別ですけど。)歌でも映画のセリフでも聴き取りのときにすぐに字幕などでつづりを見ることを私は勧めません。それはチャンクの量を延ばそうとしているからです。聴き取りの能力を伸ばすことは、チャンクを延ばすことと同じではありません。ですが、聴き取り力を伸ばすと、自然にチャンクを長くしていると私は考えます。今度聴き取りのときに、もしかしたらchunkを意識することがあるかも知れません。長くなっているかどうかたまには注意を払ってみるのも良いと思います。私が歌を勧める理由は、メロディーがチャンクの補助をしているからです。

ちなみに、人間とコミュニケーションすることで有名なチンパンジー「アイちゃん」でわかったことの1つは、チンパンジーの方が人間よりも長いチャンクを扱える、ということでした。人間は能力のあらゆる分野で頂点に立つ動物なのではなく、進化の途中で取捨選択し、不要なものを捨てた、と「アイちゃん」の先生(松沢哲郎さん)は考えています。でもその一方で、7万年前にはホモ・サピエンスには認知革命と呼ばれる現象があったと推測されていて、それを境に人類の知能が飛躍的に向上しているのです。それでもチンパンジーの方がチャンクの扱いでは、より長いものを、より短い時間で処理できるそうです。にもかかわらず、チンパンジーは音声言語を扱うことができません。考え込んでしまいますよね。このことに関してはまた日を改めて書くつもりです。

今日の一つ目は、先日の記事『guerrillaとwarは二重語である』の仲間のようなものです。二重語doubletというのは、1つの語源から2つの異なる言葉となった、双子の語を指します。三重語triplet、四重語quadrupletというのもあります。これらの単語は三つ子、四つ子、五つ子を指す言葉でもあります。豚、犬など多産系の動物は一度にたくさん生みますので。なお、二重語・・・五重語は別に英語に特有の現象ではありません。どの言語にもあります。

さて、本日はそんな風変わりな「兄弟姉妹」語の例を挙げます。ラテン語でgensという言葉があり、一族、部族など要するに血脈でつながった人々という意味の言葉です。(このブログで既出。)これがフランス語経由で何度か英語に入りました。その都度、綴り、意味を変えて。4回入って少しずつ異なる意味になっています。それらの単語とは、gentle, genteel, gentile, jauntyです。なぜそのようなことになったかは、かなりはっきりしています。英語で輸入した後で、意味が、場合によっては綴りが変化したために、改めて輸入しなおした、ためとされています。詳しいことは省略しますが、少しややこしいです。言語学者はそのややこしいのを、クサルことなくコツコツとやっています。私には少し荷が重過ぎます。ここでは、少々学を衒(てら)う目的で、俺、四重語知っているよ、という、人生の役にまったく立たない知識、ということでご理解くだいませ。

次の単語は、climatericです。英語にclimaxという言葉があります。これの形容詞形がclimacticです。ラテン語風の接尾辞の付き方ですので、これで良し、ですよね。私はある本を読んでいてclimactericを、うかつにも、climacticと読んでいました。よーく考えると意味が変でした。改めて調べると、これは「厄年の」を意味する形容詞とのことです。語源はギリシャ語のklimakterikos、人生で節目の年を意味する言葉が語源で、それがラテン語に入り、さらに英語に入ってきたということです。現代の解釈では7と9の倍数が不吉な年だそうで、14, 21, 28, 35, 49, 63, 81歳がそれに当たるのだそうです。その説明をそのままコピーしたのですが、少し計算を省略している可能性がありますよね。昔はこの単語が女性の閉経を意味したときもあるようです。たしかに更年期障害は女性にとっては厄年らしいです。

実はこの種の間違いのようなものには、学術上の名前があるのです。「舌鼓」と書いて何と読みますか?正解はシタヅツミ。「鼓」=ツヅミ。あれっ?なんか変ですよね。つまり「シタツヅミ」となるべきところを、我々は誤用して「シタヅツミ」(舌包み?)と発音して、それを変だと思わないようになっています。このように、字あるいは音が本来のものから入れ替わることmethathesisと呼びます。

フランス語に、蚊moustiqueという単語があります。少し変です。英語には直接スペイン語から1580年に入った、とされています。スペイン語ではmosquitoです。これはラテン語のmuscaを指小辞にした言葉だそうです。フランス語ではtの位置を言い間違えてそれがそのまま定着したらしいのです。まあ、語形だけ見るとフランス語っぽく見えますね。これは、フランス語でのmethathesisです。

これと少し関連するのが、anagramという英語です。語源的にはana-は逆を指します。gramは文字です。例えば、debit cardという句の文字を入れ替えるとbad creditとなります。確か映画『羊たちの沈黙』でもLecterが何かのanagramを使うシーンがあったと思います。たまにアメリカの映画でanagramの例を見ます。

英語圏でシェリダン言う名前で呼ばれる有名人は数人います。その中でもとりわけ有名と思われるシェリダンは、Richard Brinsley Sheridanという人です。イングランドの政治家であり、脚本家でもあります。18世紀末から19世紀初頭の人です。

喜劇『恋敵』The Rivalsは彼の処女作であり、おそらく代表作だと言われています。その中に登場する人物の1人の名前がMrs.Malapropです。この名前は、実はフランス語から来ており、元の語はmal à propos 不適格なというものです。この人がいろいろ言い間違いをしてくれるお陰で、喜劇を面白くしてくれます。・・・といっても、私はその劇をまったく知りません。この名前Mrs. Malapropを知っているだけです。その意味は、似た音の言葉をつかって、変なことを言うこと、です。malapropで検索するとたくさん出て来ます。
このURLから2,3引用します:

Alice said she couldn't eat crabs or any other crushed Asians.
(crushed Asiansは誤用。crustaceans甲殻類というつもりがcrushed Asiansと言ってしまった)

The flood damage was so bad they had to evaporate the city. 「洪水のダメージがあまりにひどかったので、彼らはその都市を消滅せねばならなかった」ですが、都市を消滅evaporateではなく、evacuate避難が本来の単語でしょう。(evacの文法的な事柄についてはここでは無視しましょう。)

過去に、このブログで、聞き間違いのことをmondegreenという、という話題を書きました。それは聞き間違いのほうですね。言い間違いの方はこの単語malaprop/malapropismです。なお、シェークスピアの"Much Ado About Nothing"『恋の空騒ぎ』に登場する人物の名前から、Dogberryismと呼ばれることもあるようです。同じ意味です。現代のmalapropのヒーローといえば、やはりGeorge Walker Bushでしょう。彼のmalapropismはBushismとも命名されました。興味のある方は検索してみてください。山のように彼のmalapropが出て来ます。

なお、このように、人名が何かの起源になっているようなとき、その名前のことをeponymと呼びます。よく言われるのがAmerigo VespucciはAmericaのeponymです。これも覚えておく価値がありますね。今サイエンスの世界で使われる単位は圧倒的にeponymです。たとえばNewton、温度のKalvinもそうですね。今日の例だとMrs. Malapropはeponymです。

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