字幕なしの英語聴き取り応援団

英語の映画などの発話部分だけを編集、抽出して、繰り返し聞くという学習方法をおすすめするブログです。留学などの費用、時間をかけずに、実用的な英語力を涵養することができます。3か月以内に結果を出しましょう。既に210本以上の映画を紹介済み。

2019年01月

日本語の「オノマトペ」はフランス語onomatopée由来だそうです。英語ではonomatopoeiaと綴り、/ὰnəmæ`təpíːə/ と発音します。擬声、擬音、擬声語、擬音語のことです。例えば、ペラペラしゃべると/か、クチャクチャという言葉です。これに関して、私が疑問に思っていることがあります。それについて書かせてください。

おそらく英語の、言語学上では、echoic擬音語、擬声語で、mimetic擬態語という方が専門的な感じがします。 (あるいはまとめてimitativeと言う方が。)英語好きでもなかなかこれらの単語を知っている人は少ないのではないでしょうか。日本語では、もう「オノマトペ」があたかも専門語であるかのような扱いになっているように理解されていると思います。今回私はWikipediaで初めてonomatopoeiaを検索しましたが、逆にechoic wordsという言葉はWikipediaには掲載されていないようですので、英語圏でもこれと似た傾向があるのかも知れません。

さて、語源でチェックしてみましょう。英語のonomatopoeiaはラテン語からそのままのつづりで輸入され、それはギリシャ語onomatopoiia由来なのだとか。ギリシャ語での意味は「名称、単語を作ること」を意味するとのことです。PIE(=印欧祖語)語幹nomenが中にあるそうです。これは命名法nomenclatureの語の一部にも残っていますね。これと、「作る」ことを意味するpoieinという単語の派生形とが合わさって作られた単語だということです。(etymonlineを参照しました。)これだと「単語作成」というような意味でしょうね。音を真似るという意味は含まれていませんね。

そのためでしょうか、echoismという言葉が作られていますが、初出はわかりませんでした。mimicry擬態という言葉があります。その派生語の1つがmimetic擬態語です。つまり、ボーっとですが、オノマトペが学術用語に成り切れない理由が語源に由来するかも知れないというのは興味深い現象ではないでしょうか。つまりonomatopoeiaには、語源分析的には「音ないしは様態を真似る」という意味が含まれているとは言いがたいというこです。ただこれに関しては、私は専門家ではありませんので、アイツの意見としてはそうなのだろう、という程度で見ておいてくださいませ。冒頭に書いた、私の疑問とはこのことです。あくまでもonomatopoeiaに冠して深堀をして気付くことです。普通はスルーしていることでしょう。

さて、Wikipedia英語版で、"list of onomatopoeia"で検索すると、リストが出て来ます。一部をコピーすると:

Human vocal sounds

    Achoo, Atishoo
    Babbling
    Cough
    Gargle
    Gibberish
    Hiccup
    Hum

Sounds made by human actions

    Ahh
    Knock
    Screech
    Smack
    Thump
    Oof
    Ding dong
    Pop

などです。私はこれらの例は、日本人にはあまり役に立たないと思います。というのは、英語母語話者の場合は、もう既にオノマトペが脳にインプットされているので、何が意外なもので、何が意外でないのか、わからない、特に、日本人から見て意外なものについてはまったく触れられていませんね。それと使い方が違う場合が結構あります。むしろ、日本語の方がはるかに膨大な数のオノマトペを使うので、日本語を学ぶ人には大変な苦労かも知れませんね。英語では犬の鳴き声が・・・あるいは鶏の鳴き声が・・・というのは初心者向けの話題ですので、ここでは扱いません。上記のオノマトペの例は基礎的なものばかりなので、もし知らないものがあれば、単語の整理をしておくようお勧めします。knockがオノマトペであるとここでは断定されているというのはちょっと驚きですが、語源を調べると、どうもimitative originの可能性がある、という程度のようです。というか、なんかシックリと来ませんね。もしかすると日本語と英語ではonomatopoeiaの定義がどこかで食い違っているのかも知れません。これ以上は専門の研究者にまかせることにしましょう。

英語でデコボコ道のことをbumpyと言いますが、これは元々は「ドスン」を意味するechoicだったと思います。それを名詞にしてbumpですが、これはクルマに減速を強制するための「隆起」をも指します。道路がbumpyだ、といえば、デコボコしていることを意味します。ゴクリと飲むことをgulpと言いますがこれもechoicでしょう。もしかするとdash(ハイフンの仲間?)もmimeticかも知れません。(これについては日を改めて)このように、英語には、実はonomatopoeia由来かも、という単語は意外と多いのです。我々は高校生の頃から、頭から覚える、暗記するという態度で来た人が多いと思いますが、大人になり、余裕が出てところで、改めて見て見ると、という気付きは結構面白いですよ。たとえば、ズームレンズのzoom。これはonomatopoeiaの1つです。「ギューン」と寄る、という感じでしょうか。飛行機、クルマなどがビューン、というときもzoomです。splashパシャという音もそうですね。





今日は昨日の続きです。

officialeseと似た言葉でdoublespeakという言葉が英語には存在します。double-talkという用語を使う場合もあります。(このハイフンのあるなしは辞書を参照しての結果です。どのようにして、あるいはどのような理由で使い分けるとは私には不明です。)英語版Wikipediaに説明が出ていますが、George Orwell(作家)が発明したのだか、別の人のだか。1980年代という説もあれば1930年代という説も。別の年代初出という説もあるかも知れません。由来のあまりはっきりしない言葉だと思います。(でもすべての言葉の由来、語源がはっきりしている、あるいは大多数の研究者が同意するということが成り立たない単語、表現があるのはむしろ当然だと私は思います。)私のよく使うonline辞書には「あいまいな(ごまかしの)言葉」(プログレッシブから引用)と出ています。doublespeak、double-talは同じ意味だと私は思います。

officialeseの類語もあるようです。先ずgovernmenteseです。あまり説明は要らないでしょう。イングランドではWhitehalleseという用語も存在するとのことです。Whitehallとはかつてのイングランド王宮のことで、今は通りの名前となってロンドンのウェストミンスター地区(=中心部)にあるようです。

gobbledygookというと、「回りくどい表現」のことを言います。これは必ずしも公務員の言葉を指すものではありません。

これらの表現の対極にあるのがplain Englishです。平易な英語、です。これは結構古い言葉だったと記憶しております。おそらく中世(NCからシェークスピアの頃)にはもう使われていたはず。

研究者「英語学辞典」にofficialeseの訳語である「官庁語法」という言葉と、例文が載ってます。引用しますと:
Because of the innumerable factors which must be taken into consideration in computing the amount of benefits an individual will receive under this program, it is not possible for the office to inform an individual of the specific amount of his or her monthly benefits until a claim has been filed.

Because many factors must be considered in figuring benefits, we are unable to tell you the exact amount of your monthly benefit until you file a claim.

どっちがofficialeseでどっちがplain Englishかは瞭然でしょう。上の文を書いた公務員が本当にいたのであれば、この人は明瞭に思考することができたのか私は疑わしいと思います。「官庁語法」というのは素敵な訳語ですよね。

ここまで、書いてくると、お役所言葉というよりは、読み手に苦痛を与える言葉、の方がより適切な概念かも知れません。

なお、英語で「ちんぷんかんぷん」のことをjabberwockyといったのはルイス・キャロルです。これを普通の形容詞に置き換えるとするとgibberishとなるはず。

容赦ない言葉が連続しましたが、昨日のofficialeseの部分から、上から下に、言葉がすましたものから、少し下品な印象の語の順で並んでいます。あくまで私の個人的印象に基づくのみですけど。これはthysaurusの並べ方と同じです。つまり、thysaurus類語辞典では、検索する語に最も近いものから並べて行くという慣習あるいはルールが存在します。あれでもない、これでもない、と下るほど、検索語から遠くなる、ということですね。これはぜひ覚えておいてください。この検索語との距離感はあくまでもその辞書の編集者のものですけどね。

前編後編2日間にわたって、「お役所言葉」という切り口で英語あるいは英語民の考え方を見てきました。ご参考になりましたでしょうか。

Anglosphereには変わった言葉がたくさんあります。今日はその中からofficialese等の「お役所言葉」というものをピックアップして見ることにしましょう。なお、私は別に公務員を目の敵にしているわけではないことを先に申し上げて起きます。

最初に、「言葉」を意味しそうな語尾-ish、-ese、-ianを見てみましょう。
  • -ishは形容詞をつくるときの語尾です。ドイツ語の-ischと似てますね。Japanischとは日本語のことです。ゲルマン祖語の-iskaに由来します。ミントのFriskはおそらくこの語尾を持つ言葉でしょうか。同じ単語は英語にもありlivelyを意味します。
  • -eseの方は古いフランス語の-eis由来であり、現代フランス語だと-ois -aisと説明されています。chinois、japonaisは現代フランス語で中国語、日本語を意味します。
  • -ianもフランス語経由でラテン語から入りました。言葉だとRussianで使われています。
例によって英語は、ゲルマン語系とフランス語-ラテン語系の造語法の両方を輸入して使っているというわけです。最初から蛇足ですが、次に出てくる単語officialとはフランス語なので、語尾はofficialishとはなりにくいのではないでしょうか。どうでもよさそうですけど。
  • 英語には、journaleseという言葉があります。新聞が使いそうな言葉、言語という意味です。
  • 法律の言語はlegaleseと呼ばれます。(両方ともネガティブな意味だと私は理解しております。)
日本人は平気でインスタント・ラーメンという言葉を使います。最初は英語、次の語は中国語です。私はこの言葉を、木と竹をつなぐような造語という意味で、「インスタント・ラーメン言葉」と命名しております。「インスタント・ラーメン言葉」の訳は、instant-ramenese、というのはいかがでしょうか。ちなみに、ラーメンの語源はいくつかあるようです。拉麺という言葉だとla-mienと発音するようです。老麺だとlao-men。いずれでもL音であり、R音ではありません。日本人は平気でramenと綴りますが・・・ 

さて、本日の主役、officialeseとは日本語でいうと「お役所ことば」のことです。officialとは、ある程度の立場以上の役職の人のことです。(なお、officerというのは一般の公務員のことです。police officerといえば、パトカーに乗っているような人々ですが、日本で言う警察庁のお偉方になるとofficialです。)officialになると大体は、有名大学を出ている人が多いので、ことばもそれに応じて複雑になると考えられています。そのような人々の使う、わかりにくいことばをofficialeseという言葉で表します。似ているのはofficial languageでしょうが、これは日本語でいうと「公用語」を指します。でも日本人でもofficialeseの語感は正確に把握できるような気がします。

残りは明日に。



アメリカの南北戦争はThe Civil Warといわれます。19世紀中ごろのアメリカの内戦です。『風と共に去りぬ』などで描かれている戦争です。奴隷制度をめぐる内戦だと言われていますが、本当でしょうか。私はその方の専門家ではありませんし、個人的に研究したこともありません。しかし、奴隷制度をめぐって、国を二分して戦うということが本当にありえるのでしょうか。戦争は後から見ると常に勝者が塗り替えて描くものです。たとえば、太平洋戦争という名称ですが、これはGHQが日本に強制し、定着したものです。日本はそれを大東亜戦争と呼んでいました。1980年頃まで、ジョージア州選出のジミー・カーターが大統領となるまで、南部出身の人はアメリカの北部では隠していたといわれています。南北戦争から100年も経つのに。

私が考える南北戦争の原因、それは南部が連邦制を離脱することを防ぐためだったと思います。南部の不満は、奴隷制度について、北部が支配する連邦政府からつべこべ言われたくない、ということでした。彼らは奴隷を自分の財産と考えていましたので、奴隷(=財産)をどうしようと自分達の自由だと考えていました。ですが奴隷制度は実態としてはとても非人道的です。一部には黒人を人間的に扱う農場主もいたようですが、例外というべきでしょう。

では北部の人間は人道的に振舞ってきたか、ということ決してそんなことはありません。独立時の13州が西へ拡大してゆくとき、原住民を戦いで絶滅させたり、強制移住させたり、白人の天然痘の病院で使われた毛布をわざと消毒せずに原住民(インディアン)に寄付したり、ありとあらゆる手段で彼らの土地を奪って行きました。どっちもどっちでしょう。

アングロサクソンが植民地をつくるよりもさきにフランス人がルイジアナと呼ばれる植民地を形成していました。今のルイジアナ州とはまったく関係がなく、遥かに広大なエリアを指します。基本的にミシシッピ川沿いの『新しいオルレアンNew Orleans』からシカゴまでを指します。シカゴのメインストリートの1つはラサールという名前ですが、これはフランス人探検家LaSalleの名前です。このときにフランス人は現地人とまったくトラブルを起こしていないのです。虐殺もなく、平和に毛皮などの取引を行っていただけです。後日アングロサクソンが来るときには、大変なトラブルを引き起こしますし、激しい差別が行われます。南アフリカでもインドでも。つまり、人種差別はアングロサクソンに宿命的に付きまとう大問題ですね。

余談ですが、2,3年前に、ウクライナがNATOに加盟しようというときに、ロシアはクリミア半島をウクライナから離脱させました。どっちもどっちですよね。はたしてアメリカにロシアのやり方を非難することができるのでしょうか。

この映画でガイドが会ったほうが良いと思われる単語などをピックアップしてあります。どうしても意味のわからない熟語があります。???が付いています。法廷用語、医学専門用語がいくつか登場します。映画の題材からして当然でしょう。現代の言葉からするとやや大人し目に、あるいはやや古風に聞こえます。ただ、これは映画の中の話です。我々が現実に使うことはない表現ばかりですので、我々には関係しないと言って良いと思います。

bereave 奪う
get laid セックスをする
legwork 外回りの仕事
anesthetic 麻酔
endowment 寄付
Toosonと聞こえるがTucsonと綴る
corroborate 裏付ける
archdiocese 大司教
tamper 事前の交渉をする
indict 起訴する
accuse 告発する
nuisance suit 嫌がらせの訴訟
scared to death 死ぬほど怖がる
jack up ①ジャッキアップ②焼きを入れる  ここでは②
bozo まぬけ
deposition宣誓供述書
keep something under wraps ラップの下に=秘密に
civilian 一般市民???
nausea 吐き気 発音に注意
scrub nurse手術室看護師 (器具を渡す係)
deposition 宣誓供述書
These are on me 俺のおごりだ 決まり文句
call off 解消する
brickhouse 巨乳女
put you on your honour???
sham 偽者
rigged 仕組まれた
beat you=I will beat you.負けないぞ
padre 神父
Put it on the tab ツケにしてくれ
solid すばらしい
spinnaker 三角帆???
rat out 裏切る
indict 起訴する
booze酒
mope ぶらぶらする
dissuade 止めさせる
jitters いらいら感
equivocate ごまかす
anesthesiologist麻酔医
crash 応急的
trachea 気管 発音に注意
vomitus 吐しゃ物
throw up 吐く
complications 合併症
put up 泊まる
distraction 注意散漫
pushy厚かましい
whore 売春婦
courtesy appointment 無給職
malpractice 医療過誤
nausea 吐き気
witch doctor 呪術医が本来の意味。内科医の蔑称。
deprive 奪う
board-certified 有資格の
orthopaedics 整形外科
lapse 不注意
continuance 延期
hard-ass 頑固者
bagman 取立屋
transcript成績表
impeach弾劾する
anaemic 貧血
broad スケ
inducement 手術の準備のことか?
grave 死
rebuttal 反証
bailiff 廷吏
summation 最終弁論

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